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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百九十五話 詩織さんの決断その十一

「どれかっていうと」
「極端ね」
「何でも極端になると危ないからね」
「ナチスやソ連もそうよね」
「先生も言ってるね」
 八条学園の先生は偏っている人が殆どいないのでそうしたこともしっかりと話してくれる。このことは有り難いことだ。
「どっちもね」
「極端だったわね」
「片方は共産主義でね」
 勿論ソ連のことだ。
「もう片方は社会主義だけれど」
「ナチスね」
「ナチスは国家社会主義だからね」
 ドイツ国家社会主義労働者党だ、党名が何よりの証だ。
「実際に社会主義の政策執っていたし」
「人種差別以外にも」
「こっちも問題だったからね」
「それでナチスも極端よね」
「どっちも極端になってね」
「ああしたことしたわね」
「もう非道を極めたから」 
 ナチスもソ連もだ。
「極端に走ってもね」
「よくないわね」
「それはそれでね」
「それでアメリカのその宗教団体も」
「そっちもね」
 人民寺院もだ。
「よくなかったと思うよ」
「極端に走るとなのね」
「結局ナチスもソ連もそうだったし」
「宗教についても」
「というか思想や宗教が極端に走ったら」
 その時はだ。
「大変なことになってるね」
「大抵そうね」
「十字軍とか魔女狩りとかね」
「異端審問も?」
「それもだしね」
 それにだ。
「あとフランス革命も」
「ギロチンね」
「ジャコバン派が出て来て」  
 急進的共和主義とされている、僕はナチスやソ連のルーツはジャコバン派だと言われてそうだと自分でも考えている。
「それでそうなったね」
「王様処刑したりね」
「もう次から次に粛清して」
 ギロチン台に送ってだ。
「沢山の人が死んだね」
「死ななくていい人まで?」
「もう大抵の人はね」
 ジロンド派の穏健な政策が正しかったということか、ジロンド派も共和主義だったけれど流血は好まなかった。
「そうだったと思うよ」
「極端ってのは怖いのね」
「そう思うよ」
 僕としてはだ。
「自分が正しいと思ってもね」
「他の人は認めて」
「自分も振り返って」 
 そうしてだ。
「落ち着いて客観的にね」
「見ることね」
「それを忘れたら」
 もうその時はだ。
「十字軍か魔女狩りか」
「ナチスやソ連ね」
「そうなるよ」
 当然ジャコバン派も入っている、その中に。
「むしろ仏教徒でもクリスマスをね」
「お祝い出来る位なのね」
「それ位でね」
「いいのね」
「そうだと思うよ、もうそれ位でね」
「いいのね」
「お店はもう予約したから」
 それはもう出来た。 
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