仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四百四十三話 恐怖の克服その一
第四百四十三話 恐怖の克服
煉蓮は出来るだけ紅麗と会わない様にしていた、それは彼を今も心の底から恐れているからだ。それでだった。
訓練の時も気をつけていた、だが。
この時は会った、すると。
その瞬間顔を青くさせて逃げ出した、紅麗はその彼女を見て言った。
「あの時と同じだな」
「まだ怖がってるな」
場に烈火もいたが彼も言った。
「兄貴を」
「あの時私は本気で殺すつもりだった」
「それで今も怖がっているんだな」
「そうだな」
「ケアは今もしていますが」
メディックがこう言ってきた。
「ですが」
「それでもなんですね」
「まだ紅麗さんへの恐怖は克服出来ていなくて」
それでというのだ。
「あの様にです」
「兄貴を怖がっていて」
「見たら逃げますわね」
「そうなんですね」
「まだ時間がかかりますわね」
「自分で克服できないんだな」
こう言ったのは追田だった。
「あの娘は」
「トラウマですから」
霧子がその追田に答えた。
「どうしても」
「難しいか」
「身体の傷より難しいわよ」
りんなも追田に話した。
「正直ね」
「そういえばそう言われてるな」
「トラウマの克服はね」
このことはというのだ。
「実際に」
「俺はそこまで深刻な目に遭っていないからな」
「そうなの、追田さんは」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「そこまではわからないけれどな」
「トラウマを癒したり克服することは本当に難しいのよ」
りんなは真剣な顔で述べた。
「下手とすれば一生残る傷だしね」
「確かに」
紅麗はりんなの言葉に己の過去のことから頷いた。
「心のことは」
「紅麗君はわかってくれたのね」
「はい」
その過去のことからりんなに頷いた。
「そのつもりです」
「だからあの娘もね」
「時間をかけてですね」
霧子はりんなに問うた。
「癒していくものですね」
「一生のものになるかも知れないから」
「だからですね」
「メディックちゃんには大変だろうけれど」
りんなはメディックにも声をかけた。
「お願いね」
「わかっていますわ」
メディックは確かな声で答えた。
「ですから」
「続けてくれるわね」
「そうさせてもらいますわ」
「ああ、じゃあな」
「その様に」
「それでは」
こうしてメディックは煉蓮へのケアを続けていた、だが。
紅麗への恐怖だけは中々だった、それで泊は言った。
「じっくり時間をかけるしかないな」
「煉蓮のことは」
「ああ、結局な」
烈火にも話した。
「それにあの娘はまだ子供だろ」
「精神年齢はそうですね」
柳もそれはと頷いた。
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