八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百九十五話 詩織さんの決断その六
「それでもね」
「科学は万能かっていうとなのね」
「違うしね、まして今の科学で全部を語ろうとしたら」
それこそアニメや漫画や特撮の設定をだ。
「物凄く馬鹿なことになるよ」
「そんな本もあったわね」
「空想科学何とかだね」
正直こんな下らない本は他にない。
「あれはね」
「面白くないわね」
「普通の面白くなさじゃないから」
本当にだ。
「読んでいて腹が立つレベルでね」
「面白くないのね」
「科学って進歩するものだよ」
まさに日進月歩でだ。
「そうなるものなのにね」
「それを今のレベルで話したら」
「色々齟齬が生じるよ」
このことは目に見えている。
「未来の科学を語っても」
「そうなるものよね」
「しかも勝手に取り上げる作品の設定変えたり」
本来のそれでなくだ。
「もう無茶苦茶だから」
「読んでいて腹が立つ位面白くないの」
「うん、読んでもね」
それこそだ。
「何の為にもならないよ」
「そこまで酷いのね」
「あんな本読んでも時間の無駄だよ」
そうした意味では吉本隆明の本と同じだ、どっちも読んでも何の利益にもならないという代物であるからだ。
「子供の夢を壊すとか言ってるけれど」
「それ以前なの」
「実は科学を何も知らない人の知ったかぶりだよ」
それも得意になってだ。
「そんな本だから」
「読んでも意味がないのね」
「僕はそう思うよ、科学はね」
何といってもだ。
「日進月歩でね」
「常に進歩していくわね」
「だから余計にね」
「万能じゃないのね」
「完成されてないから」
というか完成するものでもないだろう。
「それでね」
「万能とは言えないわね」
「まあ非科学的なのも同じだろうけれど」
こちらはこちらでだ。
「変な人の言うこと鵜呑みにする人いるよね」
「カルト教団とかの」
「その教祖さんとかの言うことをね」
傍から見ればおかしな主張をだ。
「鵜呑みにしてね」
「非科学的なことを言うと」
「それはね」
こちらはだ。
「その空想科学とね」
「一緒なのね」
「政治家とか責任ある立場の人でもいるしね」
非科学的な人はだ。
「結構」
「そうなの」
「うん、それでそうした人の主張を鵜呑みにして」
「非科学的なことを言う人もいるのね」
「ネットとかでもね」
ブログなりユーチューブの動画なりでだ。
「幾ら何でもってね」
「おかしな意見を言うのね」
「それで声が高いと」
そして数が多い様に見えるとだ。
「それが拡散されるからね」
「厄介なのね」
「まあ冷静に聞いたら」
正しいか間違えているか見極めてだ。
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