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夢幻水滸伝

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第百七十二話 プールに行ってその六

「それの敵がな」
「紫の服を着ていたのか」
「紫の学ランをな」
「そうやったのか」
「それ思い出したわ」
「アレンカールもサッカーのブラジルチームみたいやな」
 施は彼の服を見て言った。
「幾ら何でもそれは派手過ぎるやろ」
「それでも似合ってるでしょ」
「まあな、自分にはな」
「似合ってたらええのよ」
 アレンカールは笑って述べた。
「あたいとしては」
「そやねんな」
「問題はね」
「似合ってへんかったらか」
「お洒落は派手はいいけれど」
 それでもというのだ。
「似合ってないことはね」
「アウトやねんな」
「そやからね」
 だからだというのだ。
「似合ってたらね」
「ええねんな」
「あたいとしてはね」
「成程な」
「それでよ」
 アレンカールはさらに言った。
「あんた達もそれぞれの色ね」
「ああ、この通りな」
「それぞれのイメージカラーのままや」
 中国の二人もこう返した。
「似合ってるやろ」
「お洒落やろ」
「似合ってるわよ、結構中国人はファッションがどうとか言われるけれど」
 特に中年以降の男性がそうだという。
「二人はええわよ」
「そやろ、ファッションも勉強してるしな」
「何かとな」
「これは中国の星のモン全員や」
「ファッションセンス磨いてくで」
「それはええが」
 それでもとだ、芥川はここでこんなことを言った。
「間違っても日本の某芸能プロのステージ衣装みたいなな」
「あれか。ラメ入りのキンキラキンだな、バンダナも好きだな」
 リーはステージ衣装と聞いてこう言った。
「悪趣味だな」
「それはわかるんかい」
「テレビでよく見る、実にセンスが悪い」
 リーは言い切った。
「私に着ろと言われても無理だ」
「まあ普通はそう言うな」
「そうだな」
「あれは相当趣味が悪いわ」
 中里もこう言った。
「いや、ほんまにな」
「そうだな」
「そやから僕も例えに出したんや」
「してはならないとだな」
「そや」
 まさにというのだ。
「そうな」
「そういうことだな」
「ああ、しかし六人揃うと戦隊みたいやな」
 芥川はそれぞれの色を見てこうも言った。
「これで後何人か揃ったら大所帯のそれになるな」
「ライダーだな」
「ライダーは多い場合六人やすまんしな」
「そちらだな」
「おい、今から行くんやな」
「そやな」 
 芥川がリーと話しているとだった、今度は。
 メルヴィルとトウェインが来た、メルヴィルは橙のトウェインは黄色をそれぞれ基調として服を着ている。その二人もだった。
 一行のところに来た、そうしてだった。
 中里達に対してこんなことを言ってきた。 
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