八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百九十四話 決断その八
「お酒が進んで」
「さらにですね」
「飲みたいですね」
「では持ってきましょうか」
そのビールをというのだ。
「私が」
「あっ、自分で入れます」
「そうされますか」
「まだまだ飲むつもりですから」
「左様ですか」
「はい、リッターがです」
ドイツ製のそうしたジョッキだ、一・八リットル入る。
「もうなくなりましたけれど」
「それでは」
「あと一杯飲みます」
「それでは」
「何かですね」
ここで僕はこうも言った。
「お酒って何か歯止めが利かない時ありますよね」
「飲むにあたってですね」
「はい、どうも」
「そうですね、私もです」
「そうした時ありますよね」
「もうタガが外れて」
そうしてというのだ。
「いつもよりもです」
「小野さんにもありますね」
「ついつい飲み過ぎてしまいます」
「そうですよね、それがです」
「今の義和様ですね」
「今二杯目でしたが」
実は先に一杯飲んでいた。
「それがです」
「空けられて」
「もう一杯いただきます」
「では」
「もう一杯飲んで」
そしてだ。
「終わりますけれど」
「それでもですね」
「その一杯入れます」
「それでは」
「今からそうします」
こう言って僕は席を立ってビールを入れた、そして席に戻ってまた飲む。とにかく今はビールが美味しかった。
気付けば小野さんも飲んでいる、そこで僕にこう言ってきた。
「私もです」
「飲まれますか」
「ビールを」
僕と同じお酒をというのだ。
「そうさせて頂きます」
「そうされますか」
「義和様を見ていますと」
「飲みたくなったんですね」
「はい」
実際にというのだ。
「ですから」
「じゃあ二人で飲みましょう」
「そうしましょう」
「それと」
僕はさらに言った。
「サラミとハムもですね」
「持って来ました」
小野さんの分もだ。
「そちらも」
「冷蔵庫からですね」
「そうしました」
「ですか。じゃあ」
「ご一緒ということで」
「お願いします」
二人でこう話してだった。
僕は今度は世間の話をした、その話の中で小野さんは僕の倍以上の勢いをビールを飲みつつこう言った。
「私もクリスマスは色々ありました」
「そうだったんですか」
「よくあったのはお料理のことで」
「八条家のパーティーですね」
「それでよくです」
「料理を作られたんですね」
「クリスマスパーティーは腕の見せどころの一つで」
それでというのだ。
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