八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百九十四話 決断その三
「やっぱり飲みやすいですね」
「味がいいですね」
「そうですね、ドイツのビールは定評だけはありますが」
それでもだ。
「やっぱり僕としては」
「日本人ならですね」
「はい」
まさにだ。
「日本のビールが一番飲みやすいですね」
「ビールでは」
「ワインとかは違いますけれど」
そうしたお酒はだ。
「ビールになりますと」
「日本のメーカーのものがですね」
「いいですね」
「日本で造っていますので」
「日本人の舌に合っていますね」
「はい」
まさにというのだ。
「そうした味になっています」
「日本の市場に出るので」
「やっぱりそうですね」
「ただ義和様の今飲まれているペースは」
僕にこのことも言ってきた。
「随分と早いですね」
「まあ色々ありまして」
詩織さんか香織さんか、正直今も考えている。
「ですから」
「それで、ですね」
「飲んでいます」
「そうですか、ではです」
僕に詳しいことは聞かずそうしてさらに言ってくれた。
「よりです」
「飲んでいいですか」
「どうぞ」
まさにというのだ。
「おつまみはもうありますね」
「ハムとサラミ頂いています」
食堂の冷蔵庫にあったものを拝借している、そうしたものを楽しんでいるけれど今は食べるより飲むだった。
「その二つを」
「ではそちらで」
「楽しんで下さい」
「それじゃあ」
「冬のビールもいいですね」
「はい」
今飲んでいてそれが実感出来ている。
「これがまた」
「暖かいお部屋で冷えたビールを飲む」
「それがですね」
「いいのです」
「そうですね、夏もいいですが」
暑い時にビールを飲んでもだ。
「冬もですね」
「左様ですね」
「アイスクリームと同じですね」
僕はあらためて言った。
「そこは」
「アイスも冬に食べるといいですね」
「それもまた」
夏に食べてもいいけれどだ。
「夏の暑い時に食べるのも美味しくて」
「冬の寒い時にも」
「暖かいお部屋の中で食べる」
「それもまたよしですね」
「ビールもそうで」
それでだ。
「僕もこうしてです」
「楽しまれていますね」
「はい」
まさにだ。
「こうして」
「左様ですね」
「美味しく飲めて」
それでだ。
「止まりません」
「私も同じです」
「小野さんもですか」
「冬にビールを飲みますと」
今の僕の様にというのだ。
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