夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百六十六話 想定していないことその七
「将兵の半分は寝て半分は起きる」
「そうしてもらうな」
「それでいくわ、寝ないと駄目だけれど」
「警戒もせんとな」
「そうよ、そして明日にはね」
「決戦やな」
「それになるわ、お昼頃ね」
アレンカールはそのはじまる時間の話もした。
「その時にね」
「ぶつかるな」
今度はゴーディマーが言った。
「多分」
「ええ、だからね」
「その時に合わせてやな」
「戦の用意をしていくわ」
「そやな」
「もう万端整っているけれど」
それでもというのだ。
「気構えはね」
「そのつもりでいくな」
「ええ、そしてね」
「昼から全面衝突か」
「もうこっちの持てる力を使って」
連合の軍勢のそれをというのだ。
「やっていくわよ」
「ほなな」
「そういうことでね」
アレンカールは真剣な顔で話した、そしてだった。
そうしたことを話してだ、アレンカールは全軍に警戒態勢に入る様に指示を出した。そうしてそのうえでだった。
将兵達は交代で休み交代で警戒にあたった、エルドラドの周りを多くの斥候が飛び回り海も船が警備を固め哨戒を行っていた。
その状況を見て中里は芥川に言った。
「僕等はやな」
「そや、思い切ってな」
芥川は中里に答えた。
「早いうちに寝てな」
「休むんやな」
「そうしてな」
「翌朝早くからか」
「蓬莱の速度を速めて」
そしてというのだ。
「エルドラドとの距離を詰めてな」
「攻撃に入るな」
「翌朝にな」
「そうするか」
「ああ、そうしてやってくで」
まさにというのだった。
「今度は」
「そうなるな、ほなな」
「じっくりと寝るで」
「寝ることやな」
「そや、寝てな」
そしてというのだ。
「翌朝起きるで」
「わかったわ、飯も食ってやな」
「たらふく食うんや」
これは絶対だった、芥川はここで。
自分達の目の前にある天婦羅の盛り合わせと味噌汁を前にして中里に言った。白いご飯と漬物それに納豆やスライスされたトマトもある。
「ええな」
「今からそうするか」
「そや、このトマトは土佐のもんや」
芥川はそのトマトを見て笑みを浮かべて話した。
「美味いで」
「ええトマトやね」
綾乃もいる、そのトマトを見つつ言うのだった。
「これは」
「そや、そのトマトをな」
「これからやね」
「食べような」
「勿論他のもんもな」
「納豆もあるな」
中里は納豆を見て話した。
ページ上へ戻る