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夢幻水滸伝

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第百六十六話 想定していないことその二

「全将兵警戒させても寝ることよ」
「そのことは忘れてはいけないです」
 セスペデスは彼のその言葉をよしとして述べた。
「どうしても」
「そう、完全に徹夜をすると」
「誰でもかなり疲れます」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「徹夜はせずにね」
「順番で寝ることですね」
「そうよ、交代でね」
 そうしてというのだ。
「寝ることよ」
「そのことが大事ですね」
「そう、だからね」
「警戒はしつつですね」
「順番で寝ることよ、六時間はね」
「将兵達には寝てもらいますか」
「あんた達もよ」
 セスペデスだけでなく他の星の者達にも述べた、その言葉にはしっかりとしたものが存在していた。
「いいわね」
「若し寝てへんと」  
 ホンワナは腕を組んで呟く様にして言った。
「満足に戦えへん」
「疲れてね」
「そうですね」
「だからよ」
「自分等も交代で寝る」
「そうしてもらうわよ」
「わかりました」
 ホンワナはアレンカールにその通りと返した。
「寝る時は寝かせてもらいます」
「寝ることも戦のうちよ」
 アレンカールはこうも言った。
「ほんまにね」
「その通りですね」
「あと明日から絶対に決戦になるから」
 それでとだ、アレンカールはさらに言った、
「食べものもね」
「用意しときますか」
「すぐに食べられて栄養のあるものをね」
「シチューが出るとか」
 クッツェーが言ってきた。
「あと缶詰も空けてパンもです」
「用意されているわね」
「そう言われました」
 その給養の方からというのだ。
「そやからです」
「そちらは大丈夫ね」
「はい」
「パンはこうした時いいわね」
「保存もある程度効くからね」
「ですから今からどんどん焼いているそうです」
「有り難いわ、では戦になれば」
 その時はというのだ。
「シチューを食べてね」
「パンもですね」
「いただきましょう」
「缶詰もですね」
「そちらもね、缶詰も有り難いわ」
 こちらの食べものもというのだ。
「保存が効くからね」
「あるとないとでちゃいます」
 実際にとだ、ニャメが述べた。
「全く」
「缶詰はね」
「いざって時に食べられますさかい」
「そうよ、戦の時だけでなく普段もね」
「いざって時に食べられますね」
「そやからね」
 アレンカールはニャメにさらに話した。
「あたいもよ」
「食べものの方の技術革新も進めて」
「缶詰の実用化をね」
「連合で実現させましたね」
「そうしたのよ」
 まさにというのだ。 
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