夢幻水滸伝
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第百六十五話 直前の軍議その十二
「西瓜も出るとのことですが」
「西瓜にもですね」
「お塩を振って」
そしてというのだ。
「召し上がられることも」
「いいですか」
「とにかくです」
「水分と塩分もですね」
「摂ってです」
「戦うことですね」
「そうしていけば」
まさにというのだ。
「戦いの途中でも脱水症状になりません」
「そうなのですね」
「ですから」
「西瓜もですね」
「食べていきましょう」
「西瓜はええで」
実際にとだ、綾乃は。
自分の西瓜を食べてにこにことして話した。
「戦の間冷やしたの一杯用意しておくから」
「そちらもですね」
「食べていこうな、言うなら西瓜はスポーツドリンクやから」
喜久子に西瓜のことをこう話した。
「それでな」
「食べていくのですね」
「お塩もその時に舐めるなり西瓜にかけて摂って」
「戦っていきますね」
「そうしていこな」
まさにというのだ。
「これから」
「三日後にはじまるであろう戦は」
「そして勝とうな」
戦うのなら、というのだ。
「そうしていこうな」
「わかりました」
「そういうことで。それと」
綾乃はさらに言った。
「あと三日あるから準備な」
「していこうな、一人一人の具足まで見て」
中里が応えた。
「問題がないかどうか確かめて」
「問題があったらなおして」
「そうして戦に挑もうな」
「糸のほつれ一つなくやね」
「その糸のほつれがな」
何でもない、そうしたことがというのだ。
「遅れになるからな」
「それでやね」
「そや、ほんまにな」
まさにというのだ。
「完璧な状態にして」
「戦に挑むことやね」
「そうしてこそ戦や」
「準備万端整えてこそ」
「戦えるからな」
「そうしていくんやね」
「是非な、全部点検して問題があったらなおして」
そしてというのだ。
「戦に挑むで」
「これまで通りやね」
「そうしていくわ」
中里はこう言ってだった、実際に全軍に細かいところまでそれぞれが持っているものを点検させた。そのうえで問題をなおさせて戦に挑むのだった。
第百六十五話 完
2020・6・8
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