夢幻水滸伝
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第百六十五話 直前の軍議その十一
「ほな今度の戦も食べものは期待しよな」
「そうして戦おうな」
「腹が減ってはやし」
「それで美味しくて栄養たっぷりやと言うことなしや」
「そやからな」
「頑張っていこうな」
「おらこの前食ったきりたんぽ鍋がよかっただ」
宮沢は自分の好物を出した。
「やっぱりあれが一番だ」
「あんたそれ好きね」
宮子は宮沢のきりたんぽに反応した。
「やっぱり東北だと」
「秋田のこれがいいだ」
「そうなのね」
「それで鍋全体が好きだ」
「東北は寒いしね」
「そだ、食ってあったまるのが一番だ」
「少なくとも身体冷やすのはよくないな」
又吉は二人の話を聞いて言った。
「戦の時も」
「身体動かすから」
「そうそう、それがあるから」
宮子にも話す。
「どうしても」
「そうよね」
「土佐の南は暑いから身体を冷やす心配はないにしても」
「やっぱり冷やすのはよくないわね」
「うん、とはいっても熱過ぎても駄目だけれど」
こちらもよくないとだ、宮子はこうも言った。
「冷やすのもね」
「よくないね」
「つまり程々ね」
「冷え過ぎず熱過ぎず」
「程々ね」
「身体は」
「お水も用意されているから」
このことは尾崎が話した。
「熱いと思ったり喉が渇いたらすぐに飲もう」
「水筒にお水を入れているし」
「そうしていこう、これまで通り」
尾崎は又吉に話した。
「水分補給も大事だよ」
「そうだね」
「体調は万全にしておいて下さい」
喜久子は全員に確かな声で話した。
「これは全将兵同じです」
「六十万の将兵が、ですね」
「はい」
その通りだとだ、喜久子は尾崎に答えた。
「どの方もです」
「それは同じですね」
「人はです」
まさにというのだ。
「種族に関わらず水分は必要です」
「絶対に」
「ですから」
喜久子はここでお茶を飲んだ、そのお茶はよく冷えた麦茶であり彼女の好きな飲みものの一つである。
その麦茶を飲んでからだ、彼女はまた言った。
「今の様にです」
「水分は、ですね」
「よく飲んで」
そしてというのだ。
「塩分もです」
「そちらもですね」
「忘れないことです」
その摂取もというのだ。
「水分も重要ですが」
「塩分もですね」
「忘れないで下さい、全員が」
まさにというのだ。
「そうしないといけません」
「若し塩分を摂らないと」
どうかとだ、正宗は述べた。
「それもよくないですね」
「そうです、ですから」
喜久子は正宗にも話した。
「私達だけでなく」
「全将兵が、ですね」
「そのことを忘れないことです」
水分だけでなく塩分も摂取することをというのだ、喜久子は言いつつそのうえでまた麦茶を飲んだ。
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