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夢幻水滸伝

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第百六十五話 直前の軍議その五

「星の方同士ならです」
「戦ってな」
「勝てます」
 まさにというのだ。
「こちらが戦闘向きならば」
「そういうことだな」
「我々もっと言えば太平洋と地下世界で一騎打ち最強の星の方は松尾さんです」
 ただ神星の者は抜いている、彼等の力は絶大だからだ。
「やはり」
「それで松尾先輩は今回も出られるな」
「はい、一騎打ち皆勤賞になりますね」
「そうだな」
「望むところだ」
 日毬は二人の会話に強い声で答えた。
「それはな」
「そう言って頂けますか」
「戦は武士の嗜み、無益な戦はしないが」
「される時はですね」
「喜んで出陣してだ」
 そうしてというのだ。
「戦うのみ」
「だからですね」
「そうだ、これからの戦もな」
「戦ってくれますね」
「一騎打ち、勝たせてもらう」
 是非にという言葉だった。
「そうさせてもらう」
「それでは」
「正直日毬ちゃんは切り札や」
 芥川も言ってきた。
「一騎打ちについてはな」
「相手の一番強い星の者の相手だな」
「その一番強いモンに確実に勝てる」
「だからか」
「そや、ただ今回の相手は強いで」
「ゴーディマー殿はな」
「天魁星、天の星の第一位でや」
 それにというのだ。
「犀人の力士や」
「相当に強いな」
「神具のキリムは一騎打ちで使う奴やないが」
「彼自身が強い」
「そやからや」
 それだけにというのだ。
「覚悟して戦ってもらうで」
「わかっている、勝って来る」
「そういうことでな」
「今回ほんまに一騎打ちに出るモンは多い」
 中里も言ってきた。
「僕を含めてな」
「中里君の相手が一番の強敵やね」
 綾乃はその彼にこう言った。
「何ていっても」
「アレンカールやからな」
「同じ六将星の」
「その強さは間違いない」
 同じ格の星の者としてだ、中里は語った。
「この中であいつの相手出来るのは僕か綾乃ちゃんか芥川しかおらん」
「同じ神星でないとあかんな」
「そや、けど綾乃ちゃん達は軍勢同士の戦に出る」
「そして中里君が戦うけど」
「かなり強い、しかしな」
 それでもというのだ。
「勝って来るわ」
「そうしてくれるね」
「絶対にな」
「アレンカール君に勝ったら」
 その時のこともだ、綾乃は話した。
「日本の勝ちやしね」
「相手の総大将破ったらな」
「その時は」
「これまでもそうしてきたしな」
 軍勢同士の戦に勝つと共にだ、中里はこのことも話した。つまり日本は敵軍も敵の棟梁も共に倒してきたのだ。 
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