夢幻水滸伝
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第百六十五話 直前の軍議その四
「玲子さんにしてもらうことは」
「ああ、そっちですね」
「そうです、ヤクザ屋さんや山賊及び海賊の征伐に」
「モンスターや獣退治ですね」
「平時もお仕事に励んでもらいます」
「戦がないと食う寝る遊ぶは駄目ですか」
「星の方なのですから」
即ちこの世界を救う者だからだというのだ。
「是非です」
「仕事はしないと駄目ですか」
「左様です」
玲子ににこりと笑って話した。
「戦と同じだけ」
「そういうことですね」
「そうです、それで宜しいですね」
「海音寺先輩に言われるとな」
どうにもというのだ。
「あたしも弱いな」
「私にですか」
「どうもね」
こう言うのだった。
「先輩にはよくしてもらってるし」
「私は別に怖くないと思いますが」
「怖くないけれどしっかりしてますから」
だからだというのだ。
「頷かざるを得ないんですよ」
「そうなのですか」
「あたしとしては。まあとにかく今回の戦でもです」
「貴女はまず一騎打ちですね」
「それをして」
そうしてというのだ。
「そこから軍勢率いて戦います」
「宜しくお願いしますね」
「そういうことで」
「今回こっちは最初軍勢を率いて戦える星の方は少ないにしても」
滝沢は冷静な声で述べた。
「それでも神星の人二人が最初からいることは心強いな」
「そうです、棟梁と芥川さんがおられるので」
雅は滝沢のその言葉にまさにと答えた。
「ですから」
「お二人が軍勢率いてそうして縦横に戦ってくれたら」
「千百万の軍勢もです」
連合のその大軍もというのだ。
「勝つことが出来ます」
「そうだな」
「それも確実に」
可能性があるのではないというのだ、可能性といってもそれは零でないだけで百ではない可能性もある。
それでだ、雅もこう言うのだ。
「出来ます」
「そういうことだな」
「はい、ですから」
それでとだ、雅は滝沢にさらに話した。
「この度はです」
「正攻法でか」
「正面から敵軍と戦い」
「棟梁と芥川さんに思いきり戦ってもらうか」
「やはり星の方の存在は非常に大きいです」
この世界の戦ではというのだ。
「どう考えましても」
「そうだな」
「はい、一人一人が戦略兵器であり」
「その数が多いとな」
「それだけで有利に立てます、実際我々はこれまでそうしてきました」
「兵のかなりの劣勢をそれで補ってきた」
「そうしてきました」
星の者は絶大な力を持つ神器を使えるだけではない、各能力も非常に高く使える術も絶大だ。それで一人一人が戦略兵器なのだ。
それでだ、雅も言うのだ。
「これからの戦でもです」
「そうして戦うな」
「今度は多くの人が一騎打ちに出ます」
「僕も含めてな」
「ですが神星の方がお二人も最初からおられます」
軍勢を率いて戦う方にというのだ。
「そして連合の星の方は実戦よりも政向きの方が多いです」
「並の相手なら勝てるが」
「しかしです」
それがというのだ。
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