夢幻水滸伝
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第百六十五話 直前の軍議その二
「そしてな」
「そのうえでやな」
「敵の星のモンは動けん様にしてな」
「勿論勝つな」
「それは当然としてな」
「残った星のモンで軍勢を率いて」
そしてというのだ。
「戦うんや」
「敵軍を攻めるな」
「そや、それで綾乃ちゃんと僕はな」
「軍勢を率いてやな」
「全力で敵軍を攻める、僕達自身もな」
「そうして敵軍を倒すな」
「神星のモンの力が戦略兵器並やったら」
その攻撃だけで多くの敵兵を倒し戦を決められるならというのだ。
「それならな」
「使ってくな」
「これまで神星のモンは一人はそうしてきたな」
「僕等の戦はな」
「それでや」
これからの戦もというのだ。
「その様にしてな」
「攻めてくな」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「勝つんや」
「そういうことやな」
「ああ、敵はほんまに疲れきってる」
「長旅と警戒でな」
「その長旅の間何度も台風や津波に遭うてきた」
「モンスターや獣も出て来たしな」
「交代で休みながらでもな」
エルドラドにおいてというのだ、移動要塞は将兵を休養させることも出来るという面からも非常に有り難い存在であるのだ。
「それでもな」
「長旅と災害、戦闘でやな」
「やっぱり疲れてる」
「それでやな」
「勝機が見える」
「敵の失点も誘うんやな」
「そういうことや、それに対して僕等はこれまで英気を養ってきた」
芥川はここでにやりと笑って言ってみせた。
「これだけでもちゃう」
「疲れてる兵と休んでる兵どっちが強いか」
「言うまでもないな」
「確かにな、ほなな」
「まだ動かんで」
「敵をじっくりと待つな」
「今もな」
「待って待ってその間休む」
まさにとだ、ここでこう言ったのは正岡だった。
「それがええぜよ」
「こうした時あんたいつも休むたいな」
その正岡に純奈が言う。
「そうしてるたいな」
「休む時は休むぜよ」
正岡は純奈に笑って返した。
「そうしてぜよ」
「英気養うんやな」
「そうぜよ」
「その辺り大物たいな」
「将来が楽しみって言うんじゃな」
「まあね、少なくとも器はかなりだね」
「それで休んでじゃ」
そのうえでというのだ。
「働くぜよ」
「今は戦だね」
「そういうことぜよ」
「あんた基本戦より政たいが」
「戦をする時はするぜよ」
そうするというのだ。
「そして勝つぜよ」
「そうたいな」
「だから戦まで休むぜよ」
「ここで、ですね」
この世界ではずっと正岡と共にいた織田も言ってきた。
「お酒もあれば」
「最高ぜよ、しかしのう」
「飲めないならですね」
「それでええぜよ」
これでというのだ。
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