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夢幻水滸伝

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第百六十三話 近付く最後の決戦その三

「戦術次第や」
「相手に長距離の移動を強いて疲れさす戦略はしてるしな」
「それやったらな」
「後は戦術やな」
「そや」
 まさにというのだ。
「それ次第や」
「そやな、それで自分はどういった戦術を考えてる」
「もう奇襲は大抵やった」 
 それでとだ、芥川は中里に話した。
「しかし奇襲はまだある」
「それはどういった奇襲や」
「奇襲は相手が思わぬ攻め方をすることやろ」
「というと」
「そや、数が少ない相手は普通正面から攻めんが」
「そこをか」
「正面から攻めるんや」
 ここはというのだ。
「そうしたるんや」
「思い切ってるな」
「もう蓬莱を一気に攻めさせて」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「戦うんやな」
「奇襲でいくと思わせてな」
 そこでというのだ。
「正攻法でいくんや」
「普通の天気の時にやな」
「伏兵とかも使わんとな」
「これまで僕等は奇襲ばかりやったな」
「そやろ、ほんまにな」 
 実際にとだ、芥川は中里に話した。
「数が少なかったからな」
「そやったな」
「相手の意表を衝いてな」
「それでやったな」
「その意表をな」
 それをというのだ。
「今回も衝くけどな」
「連合はこっちが正攻法でくるとはやな」
「思う筈がない、こっちの方が数が圧倒的に少なくてな」
 とにかくこのことが大きかった、だからこそこれまで芥川はこれまでどういった策を出すか腐心してきたのだ。
 そしてそれに加えてとだ、芥川はさらに話した。
「これまで策を使ってきたな」
「ああ、常にな」
「それでや」
「この度はか」
「そや」
 まさにというのだ。
「敵の意表を衝いてな」
「それでやな」
「正攻法でいくで」
「相手の思わぬやり方でやな」
「そういうことや、相手が正攻法はないと思ってたら」
 その時はというのだ。
「正攻法でいくんや」
「そういうことやな」
「ほなな」
「ああ、今回はやな」
「それでいくで」
 正攻法でというのだ。
「ええな」
「わかった、ほなな」
「思いきり戦うで」
「そしてやな」
「勝つんや、この戦も勝って」
「いよいよやな」
「覇者や」
 これまで戦ってきた諸勢力の中でというのだ。
「ええな」
「それだけに気合が入るな」
「それで自分はな」
 芥川は中里にあらためて話した。
「この戦ではや」
「ああ、アレンカールとやな」
「一騎打ちをしてもらうで」
「僕はこの戦殆ど一騎打ちやったな」
「それはな」
 何故かとだ、芥川は中里に話した。 
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