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夢幻水滸伝

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第百六十三話 近付く最後の決戦その四

「自分が六将星の一人やからや」
「それでやな」
「采配だやけやなくて戦闘も桁外れに強いからな」
 だからだというのだ。
「その為や、しかも自分と同じ六将星も相手やった」
「やっぱりあいつ等も強かったわ」
「そやろ、今回も相手は自分と同じ六将星のアレンカールや」
「それでやな」
「自分に行ってもらう」
「そういうことやな」
「そや、頼むで」
 こう中里に言う、そして芥川はここで自分の緑茶を飲んでそうしてそのうえで中里に対してこうしたことも言った。
「自分がアレンカールを倒して」
「自分と綾乃ちゃんが連合の軍勢を倒す」
「そうするんや」
「それで勝ちやな」
「そや」
 芥川ははっきりとした声で答えた。
「そうするで」
「そしてやな」
「僕等が覇者としてな」
「統一してやな」
「治めてくで、これまで戦ってきた連中と一緒にな」
「昨日の敵は今日の友やな」
「そや、それでな」
 芥川は茶を飲みつつさらに言った。
「大事なことはな」
「政の仕組みやな」
「それは太宰が考えてるわ」
「やっぱりそういうのはあいつやな」
「明治のそして今の日本を参考にしてな」
「仕組み作ってるんやな」
「民主主義でいくつもりやで」
 太宰、彼はというのだ。
「男女の普通選挙と複数政党制を導入してな」
「それでいくんやな」
「それで地方自治も知事を選挙で選んでな」
 そうする様にしてというのだ。
「地方分権をな」
「やっていくんやな」
「そう考えてるわ」
 太宰、彼はというのだ。
「その方が治めやすい、そして太平洋も地下世界も民主政治は出来る」
「そう見てるんやな」
「それなりに教育も普及してるからな」
「それでか」
「そや、地下世界でもな」
 最も後進地域とされるこの地域もというのだ。
「産業革命したての頃の文明レベルでもな」
「選挙とか出来るか」
「義務教育もはじまってるし」
 愛がそうさせたのだ、愛にしてもその政はしっかりしているのだ。
「そやからな」
「それでか」
「そや、ある程度の教育レベルやないと民主政治は出来ん」
「立候補者の政策聞いてええか悪いか判断してやな」
「それで立候補者の名前を選挙で書けんとな」 
 これ位の水準に達していないと、というのだ。
「やっぱりな」
「民主政治は出来んな」
「それでどの勢力も義務教育はやってる」
「それでやな」
「民主政治は出来る」
 そう判断してというのだ。
「それでや」
「太宰も決断したんやな」
「それで地方政治の割合を大きくしたのはな」
 これは知事を選挙で選ぶ様にしたことで出ていることだ、それで芥川もそのことを前提として話すのだ。
「広大な領地と多大な人口や」
「それを治めるとなるとやな」
「文化も宗教も種族も民族も多彩や」
 このこともあるというのだ。
「地域もそれぞれでな」
「そんな勢力を治めるとなるとやな」
「やっぱり分権の方がええ」
 集権よりもというのだ。 
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