八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五百八十六話 服と見せかけてその八
「やっぱり」
「そうだな」
「私もそう思うわ」
「やはり牛肉には合わないか」
「どうしてもね、ただね」
「ただ?」
「いや、タイでもステーキ食べるでしょ」
ビーフステーキをというのだ、連合ではステーキそのビーフステーキは非常にポピュラーなものである。
「それでおソースも」
「色々だ」
「そうよね」
「だが言われてみるとナムプラーはな」
「使わないわね」
「コリアンダーもな」
この香草もというのだ。
「胡椒を使う」
「お塩とね」
「その二つを肉にかけて焼いてな」
そうしてというのだ。
「そしてだ」
「焼いてね」
「後はな」
それからはというと。
「それぞれのソースをかける、バターやチーズの場合もある」
「そうね」
「あと俺はハンバーグも好きだ」
「ああ、あれね」
「特にだ」
フックは目を輝かせて話した。
「上に目玉焼きを乗せる」
「ハンバーグの上にね」
「それが最高だ」
「おい、それは最高の組み合わせじゃないぞ」
マチアはフックにこう言ってきた。
「最高以上だ」
「お前ハンバーグも好きか」
「好きだが」
「ハンバーグの上に目玉焼きはか」
「特に好きだ」
「ビーフステーキと同じ位か」
「そこまで好きでな」
それでというのだ。
「こっちもよく食っている」
「そうか」
「ああ」
実際にというのだ。
「そうしている」
「成程な」
「よくあんなものあるな」
マチアはこうまで言った。
「ハンバーグの上に目玉焼きなんてな」
「あれね、ビスマスクが考えたのよ」
アロアはハンバーグの上に目玉焼きを乗せたその料理について答えた。
「ドイツのね」
「あの鉄血宰相か」
「あの人大食漢でね」
茹で卵を十数個食べたこともあるし生牡蠣を百以上食べたこともある、尚牡蠣をそこまで食べるとあたる危険がある。
「ハンバーグも大好きで卵もね」
「好きでか」
「それで考えだして」
そしてというのだ。
「食べたら美味しくて」
「定着したんだな」
「そうらしいわ」
「あの糞野郎からなんてな」
「あんたビスマルク嫌いなの」
「エウロパの奴は皆嫌いだからな」
だからだとだ、マチアは答えた。
「ビスマルクもだ」
「嫌いなのね」
「ああ、特にドイツの奴とイギリスの奴は嫌いでな」
それでというのだ。
ページ上へ戻る