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八条学園騒動記

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第五百八十六話 服と見せかけてその七

「あれのステーキもいいな」
「ナムプラーはどうだ」
 ソースをこれにしてはというのだ。
「タイやベトナムで使っているな」
「それか」
「どうだ」
「ナムプラーは癖が強いからな」
 それでというのだ。
「どうもな」
「お前としてはか」
「そこにコリアンダーか」
「タイ風でな」
 フックは祖国のそれだと答えた。
「どうだ」
「いや、それはな」
「嫌か」
「コリアンダーとステーキはな」
 マチアはどうかという顔で述べた。
「食ったことはないが」
「それでもか」
「これからもな」
「食うつもりはないか」
「ああ」
 実際にというのだ。
「俺はな」
「確かに牛肉にはあまり合いそうにないな」
 フックも述べた。
「ナムプラーにしても」
「そうだな」
「ステーキにもな」
「ステーキのソースは色々だが」
 それでもというのだ。
「ナムプラーはな」
「合いそうにないな」
「コリアンダーもな」
 これもというのだ。
「どうもな」
「ベトナムだとね」
 アロアは恋人のネロのことから話した。
「あそこお料理バリエーション豊富で」
「ステーキもあるな」
「中国と戦って包手に入れて」
 中越戦争である。
「アメリカと戦ってハンバーガー手に入れて」
「それもか」
「そうなの」
 ベトナム戦争の時である。
「ステーキはフランスと戦って」
「全部勝ってたな」
「その三タテでね」
 こちらはインドシナ戦争だ。
「その中でね」
「ステーキも受け入れたか」
「それで食べてるけれど」
 それでもというのだ。
「ナムプラーとかコリアンダーはね」
「ビーフステーキには使っていないな」
「そうみたいよ」
「やっぱりそうだな」
「お醤油は使っても」
 即ちソイソースはというのだ。
「おろし大根もね」
「あれもいいな」
「あっさりしてるわね」
「あれをソースにするとな」
「それで美味しいわね」
「おろし大根と醤油もな」
 この組み合わせのソースもというのだ。
「俺は好きだ」
「そうよね」
「しかしな」
「ナムプラーは」
「そしてコリアンダーはな」
 こうしたものはというのだ。
「ビーフステーキには使わないな」
「やっぱりそうね」
「ナムプラーは鶏肉や魚の料理か」
 フックが言ってきた。
「使うなら」
「そっちね」 
 アロアも言ってきた。 
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