夢幻水滸伝
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第百六十二話 日本に近付きその二
「あるんやな」
「そやけどな」
「ムングワはないか」
「ないで。結構色々な獣やモンスター見てきたけどな」
「アフリカもモンスター多いからな」
ダリーオはタンザニアだけでなくアフリカ全体の話をした。
「獣も」
「サバンナとかジャングルにな」
「そやな」
「むしろ中南米の大方の地域よりもな」
「実はアンデスとかパンパとか中米は普通やしな」
「カリブ海もやな」
「アマゾンは別やけどな」
この世界屈指のモンスター出没地域である、獣も多くかつその強さも他の地域よりも遥かなものである。
「あそこは」
「あそこはまた別や」
ダリーオははっきり言った。
「ほんまにな」
「そやな」
「起きてる世界でも物凄いとこやが」
「こっちの世界やとな」
「もうな」
それこそというのだ。
「魔境や」
「そう言ってええな」
「そやからな」
セプルベダも言ってきた。
「わし等もそうそう入られん」
「私等はともかくついてきてる兵達がな」
「もたんわ」
「何度死ぬかわからんからな」
「レベル三十五はないとな」
それだけの強さでないと、というのだ。
「ほんまな」
「あそこはな」
「やっていけんわ」
先に勧めないというのだ。
「ほんまにな」
「そやな」
「わし等やと一人でもいけるが」
セプルベダはこうも言った。
「しかしな」
「こっちの世界の人等はな」
「ほんまに最低でもな」
「レベル三十五はないとな」
フルルもこう言う。
「やっていけんわ」
「途中でパーティーは全滅や」
「そうなるな」
「モンスターや獣は強いし数もめっちゃ多い」
ダリーオもこう言う。
「そんなとこやからな」
「そうそう入ること出来んわ」
「ほんまそやな」
「あそこはな」
「それでサハラ砂漠もやけどな」
セプルベダはまたこの地域の話をした。
「あそこはわし等にとってええ場所になってるな」
「アラブへの最大の要害になってるわ」
フルルはこう言った。
「アマゾン並に強力なモンスターや獣がよおさんおってな」
「しかも広大な砂漠でな」
「水はない、雨は降らん」
「日中は日差しと熱が凄くてな」
「しかも夜は氷点下にまでなる」
「捌く独特の気候やな」
「そやからな」
そうした場所だからだというのだ。
「ほんまな」
「あそこを人が超えることは無理や」
「軍勢を送っても」
それでもなのだ。
「モンスターの大群に襲われてな」
「全滅するのがオチや」
「そうした意味でこっちの利益になってる」
「守りになってるからな」
「統一してからもあの砂漠は使えるで」
ダリーオは腕を組み鋭い目になって述べた。
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