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夢幻水滸伝

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第百六十二話 日本に近付きその三

「アラブへの備えとしてな」
「そのままな」
「そうなるさかいな」
 だからだというのだ。
「あそこはな」
「そのままでええな」
「こっちも入らんしな」
「あそこ資源ないからな」
 セプルベダはやれやれといった顔で述べた。
「その下に」
「石油とかな」
「一切ないからな」
「そやろ尚更な」
 利益も得られない、ならば余計にというのだ。
「行くことはないわ」
「ほんまにそやな」
「サハラ砂漠の話してるか」
 ここでホンワナが場に来て三人に言ってきた。
「あそこの」
「そやで」
 その通りだとだ、フルルがホンワナに答えた。そのうえで席を一つ出して彼に対してあらためて問うた。
「座るか?」
「ああ、悪いな」
「遠慮は無用やで、ほなな」
「これからやな」
「一緒に話そうな」
「これからな。あとマリアもおるで」
 こう言うとだった。
 マリアも来た、するとフルルは彼女の席の用意もして言った。
「ほなな」
「私の分も出してくれたん」
「ああ、四人が五人に増えたなら」
 それならとだ、フルルはマリアに微笑んで話した。
「それならそれでな」
「ええっていうんやな」
「そう思うし」
 それでというのだ。
「これからな」
「また話すか」
「そうしよな」 
 五人でとだ、こう言ってだった。
 三人から四人そして五人での会話となった。マリアはサハラ砂漠についてこう言った。
「あそこは入る必要ないやろ」
「というか下手に入るとあかん場所や」
 ホンワナはマリアのその言葉に頷いた。
「ほんまに」
「若し軍勢が入ったら」
「その軍勢は一万おってもな」
「何十万のえげつないモンスターや獣の大群に襲われて」
 そうしてというのだ。
「あっという間にな」
「全滅やな」
「そうなるわ」
 まさにというのだ。
「あそこは」
「アマゾンとそこは一緒やな」
「アマゾンとサハラ砂漠のモンスターや獣はちゃう」 
 どう違うかもだ。セプルベダは話した。
「同じ種類でも他の地域のものよりも体力は最低でも二百は多くてな」
「攻撃力や防御力も百以上高い」
「レベルも普通に二十は高い」
「それで他の地域よりも数は何十倍もおる」
「まさに魔境や」
 ホンワナは苦い顔で話した。
「あの二つの地域はな」
「恐竜とかドラゴンも出るしな」
「そんなとこに軍を送っても」
 それでもというのだ。
「全滅や」
「ハンニバルでもな」 
 アルプス越えをしたこの名将でもとだ、ダリーオは言った。
「越えられるか」
「私等の兵のレベルは精々十や」
 フルルが将兵達のそれぞれの職業の強さを話した。 
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