八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百九十一話 最初の決意その十一
「これも当時のローマからしてみれば」
「当然だったみたいだね」
「皇帝の権威認めなかったから」
当時のキリスト教徒はだ。
「あくまでね」
「皇帝の権威がローマの権威だったけれど」
「それを認めないなら」
「ローマを認めない」
「その統治もね」
そうなるからだ。
「だからね」
「ネロも迫害したんだね」
「というか帝国から見て不穏分子を排除していたんだ」
当時のローマから見ればだ。
「そうしていたんだよ」
「キリスト教徒だから迫害したんじゃなくて」
「皇帝に従わないから」
そしてローマの統治を認めないからだ。
「排除したんだよ」
「そういうことだね」
「しかもネロがはじめたんじゃないし」
「カリギュラからだった?」
「あの人からみたいだし」
ネロがはじめたと言われているけれどだ。
「だからね」
「ネロの責任はね」
「あまりなかったよ、だから死んでからも民衆には人気があったし」
ローマ市民からもだ。
「お墓にはお花絶えなかったし生きていて戻って来るってね」
「思われていたね」
「火事の時は陣頭に立って救助指示したし」
そして被災者の保護も行った。
「市民に大盤振る舞いもしていたし」
「人気取りかな」
「その意味でしていたらしいけれど」
この辺り有権者の人気取りを狙う政治家の公約と同じだろうか。
「それでもね」
「気前もよくてね」
「しっかりとした政治していたから」
このことは間違いない。
「弱点衝かれてどうしようかってなった時に奴隷に優しいことから元老院の議員の多くにも反感受けていて」
「貴族主義の人が多くて」
「それで自害に追い込まれただけで」
「実際は暴君じゃなくて」
「無能でもね」
「なかったね」
「まあ平均的かな」
最後は反乱を起こされて自害に追い込まれていてもだ。
「ローマ皇帝のなかでは」
「色々な皇帝いるしね」
「というかネロより酷い皇帝は」
暴君という意味でも無能という意味でもだ。
「多いみたいだよ」
「ローマ皇帝には」
「まあ日本暴君とかの話少ないけれど」
徳川幕府なんて一人もいないと言っていい、徳川綱吉さんにしてもこの人なりに倫理的で血は好んでいなかった。
「どうもね」
「日本って残酷なお話自体少ないね」
「国民性だろうね」
日本のだ。
「それで文化的にもね」
「残酷なお話少ないね」
「どうもね」
これがだ。
「残虐な処刑とか粛清とかね」
「本当に頼朝さん位だね」
「足利義教さんは暴君だったけれど」
この人はそれに当てはまると思う。
「この人以外はね」
「これといってだよね」
「暴君のお話ないね」
「足利義教さんもだね」
「あまりにも酷くてね」
その行いがだ、頼朝さんよりも遥かにというからその程は我が国の歴史では珍しい暴君そのものである。
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