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夢幻水滸伝

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第百六十一話 まだ見えないがその二

「お水がないと」
「何も出来んな」
「生きることすら出来んから」
「水があるだけでな」
「全くちゃうから」
 だからだというのだ。
「ほんまにお水があるだけでな」
「助かるな」
「僕も感謝してるわ」
「実際にな」
「それでな」
 カブラルは仲間達に考える顔で話した。
「僕がずっと考えてることはな」
「何や?」
「サハラ砂漠の方もな」
 この世界にもある広大な砂漠もというのだ、この世界のサハラ砂漠はアマゾンと並ぶ凶悪なモンスターや獣が多く棲息する危険地帯であり人は迂闊に入り込めない地域である。
「出来るだけな」
「水をか」
「ある様にしてな」
 そうしてというのだ。
「農業を行って」
「それで人が住める様にか」
「出来るかどうかな」
「それはかなり難しいな」
 アグアルーザはカブラルのその考えに難しい顔で答えた。
「やっぱりな」
「それは僕も思ってる」
「自分でもやな」
「まずはな」
「今開墾してる場所をな」
「そこをちゃんとやってな」
 そしてというのだ。
「今以上の農業をやる」
「それやな」
「それが先にやることや」
 それが大事だというのだ。
「何といってもな」
「そういうことやな」
「統一して他の勢力の優れた作物や農業技術も導入してな」 
 そうしてというのだ。
「灌漑も行なって」
「しっかりとな」
「高度な技術でな」
「そうしてやな」
「中南米もアフリカもな」
「今以上に収穫高を上げるな」
「これは勢力全体でや」
 統一したそれのというのだ。
「九十五億の民がいつも腹一杯好きなもんを食える」
「そうした風にするな」
「この世界に迫ってる危機が何かは知らんが」
 それでもというのだ。
「それでも餓えをなくすことはな」
「やっぱりな」
「世界を救うことの一つやろ」
「それは間違いないな」 
 ママニはカブラルのその考えに賛同して述べた。
「やっぱり」
「自分もそう思うやろ」
「それはな」
 何といってもというのだ。
「餓えとか疫病とかはな」
「どういった場合でも危機やからな」
「それは解決する」
「絶対にな」
「そうあるべきや」
「その通りやな」
「まあこの世界のアフリカは起きてる世界のそれよりもずっと状況ましやな」
 ビークは仲間達にこの世界のことを話した。
「内戦とかがないだけにな」
「ちゃんと統一出来たからな」
 カブラルは ビークに答えて述べた。 
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