夢幻水滸伝
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第百六十話 見られる動きその十一
「やっぱり」
「あんな性根腐った奴はそうおらんか」
「性格悪いにも程があるわ」
それこそとだ、リョサはエチェニケにも話した。
「千人に一人レベルやろ」
「それ位か」
「誰からも徹底的に嫌われる奴とかな」
「まあそれはな」
エチェニケも否定せずに答えた。
「滅多におらん」
「そやろ」
「わしはあのレベルの性格の悪い奴は他は一人だけ知ってる」
「知ってるんか」
「ペルーにおった」
即ち自分の祖国にというのだ。
「自分の女と親父さんの話しかせんでご機嫌取りを自慢して自己中の権化でいつも偉そうな奴やった」
「そいつも酷いな」
「他人は利用するだけでな」
「それでそいつもやな」
「同級生全員から徹底的に嫌われてたわ」
「大谷と同じレベルやな」
「二度と会いたくない」
エチェニケはこうも言った。
「ほんまにな」
「そこまで嫌な奴やったんやな」
「そやから大谷と同じレベルや」
「成程な」
「こっちの世界にもそうした奴おるけどな」
今度は今自分達がいる世界の話をした。
「ほんまええ奴も悪い奴もな」
「何処でもおるな」
「そう思うわ」
こう言うのだった。
「わしもな」
「それはあるな、しかしな」
クッツェーは牛乳を飲んでからまた言った。
「何かな」
「どないした」
「いや、ステーキも三枚目でな」
見れば四人共そこまで食べる様になっている、ステーキは五百グラムの分厚いものだが四人共三枚目に入っているのだ。
「流石に満腹になってきたな」
「それはな、五百グラム三枚目ってな」
それこそとだ、セスペデスが答えた。
「かなりや」
「そやからやな」
「それでや」
「満腹になってきたな」
「ほなな」
それならとだ、今度はリョサが話した。
「食べた後は」
「ゆっくり寝ような」
「そうしような」
こう話してだ、リョサは牛乳を飲んだ。そうして今度はこんなことを言った。
「ゆっくり眠れるで、これで」
「いいシェスタが出来るんやな」
「そや」
クッツェーに笑顔で話した。
「快適にな」
「それは何よりやな」
「牛乳は良質の蛋白質やさかい」
それだけにというのだ。
「ステーキもそやが」
「飲むとやな」
「特にホットやとな」
こちらのミルクはというのだ。
「ゆっくり寝れるで」
「身体もあったまってやな」
「そや、とはいってもここはな」
リョサは苦笑いになってこうも言った。
「赤道直下でな」
「暑いな」
「そやからホットミルクはな」
牛乳を温めて飲むことはというのだ。
「必要ないわ」
「そのまま飲んでええな」
「そや、ほなな」
「食べた後はやな」
「寝ような」
こうした話をしてだった、四人は艦内でステーキと牛乳を楽しんでからシェスタも楽しんだ。その頃インファンテは。
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