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夢幻水滸伝

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第百五十九話 遠路を進みその二

「だから余計にね」
「疲れないことですね」
「何よりもそれが先決よ」
 まさにというのだ。
「将兵もね」
「それも精神的に」
「そう、そんな発言は無視してもらう様にして」
 そしてというのだ。
「出来るだけ楽しい気持ちでいてもらうのよ」
「では」 
 モンテロッソが言ってきた。
「遊んでもらいますか」
「外で遊べる時はサッカーなり陸上競技してもらって」
 そうしたもので遊んでもらってというのだ。
「そしてこうした状況だとね」
「天気が悪い時は」
「そう、トランプなりしてもらってね」
 そうしてというのだ。
「リラックスしてもらうのよ、後ね」
「後、といいますと」
「怪談もいいものよ」
「怪談ですか」
「そう、怪談よ」
 アレンカールはモンテロッソに笑って話した。
「それをしてもらうのよ」
「怪談ですか」
「こっちの世界でも多いから」
 怪談はというのだ、これは世界中にあり勿論この世界でも同じである。アレンカールはその話をするのだ。
「皆にそれぞれしてもらうのよ」
「嵐で外に出られない時は」
「室内練習場で鍛錬、食べる、そして寝るとかシャワー以外に」
 そうしたものの他にもというのだ。
「トランプやボードゲームをしてもらって」
「そして怪談もですか」
「それもしてもらってね」
 アレンカールはさらに話した。
「今はね」
「将兵にリラックスしてもらいますか」
「デマには冷静さとね」
 それに加えてというのだ。
「リラックスよ」
「そういえば」 
 アルゲダスは気付いた顔になって述べた。
「実際に悪いお話は沈んでる時に信じますね」
「そうした時こそ動揺するでしょ」
「確かに」
「だからね」
「動揺しそうな時はですか」
「落ち着くと共にね」
 さらにというのだ。
「リラックスよ」
「気分を上向かせることですね」
「楽しいことをして話してね」
 そうしてというのだ。
「気分を上向かせるの」
「そうしますか」
「そしてね」 
 そのうえでとだ、アレンカールはさらに話した。
「そうした情報を詳しく検証するか若しくは」
「無視するのですね」
「らしいとかかも知れないとかだろうとか」
 アレンカールはこうした言葉も出した。
「全部不確かよね」
「確かに」
「そうした話は冷静に検証する、そして有り得ないだろうという話はね」
「無視することですね」
「流言飛語は幾らでも出せて」 
 アレンカールは鋭い目になって述べた。
「そして非情に危険なものよ」
「デマで人が踊らされる」
 今度はチェチーリアが言った。
「そんな話はなんぼでもありますね」
「そうでしょ、魔女が疫病を流行らせている」
「実際にはそんな話はなくてもですね」
「けれどそうしたデマが出れば」
 そうなればというのだ。
「それがね」
「時として恐ろしいことになりますね」
「あたい達の世界で魔女がそんなことが出来るか」
 アレンカールは実は起きた世界でも魔女はいると考えている、だがそれでもと考えそしてこう言うのだ。 
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