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夢幻水滸伝

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第百五十六話 戦を前にしての日常その十三

「因果応報、自業自得という言葉もありますが」
「悲惨なものになりますか」
「起きた世界の我が国では人を何人殺しても死刑にならない場合もありますが」
 連続殺人犯が神経衰弱だの狂気に陥っているだの裁判官が判断し判決すればそれで死刑にならないのだ、そして人を何人も殺した様な輩が無期懲役となり普通に良識ある国民の税金で生きていくのである。ホームレスは家がなく日々の食事にも困るが連続殺人犯は雨露を凌げて普通に食べていけるのである。国民の税金で。これこそが税金の無駄遣いでなくて何であろうかという意見は強いと聞いている。
「ですがこうした人はです」
「報いを受けますね」
「理想は連続殺人犯も死刑になる」
「そうあるべきですね」
「はい、ですがこのお話は別としまして」
 もっと言えばこちらの世界では綾乃達はそうした輩はしっかり死刑にして魂も消し去っている、さもないと税金の無駄遣いでしかも万が一世に放てばまた人を殺すかも知れないからだ。
「人を外見で判断しない」
「このことは大事ですね」
「幾ら顔がよくとも」 
 それでもというのだ。
「心が醜い人もいますね」
「そうですね」
「外見も醜く心も醜い人もいますが」
 世の中この場合もある。
「とにかく外見だけではです」
「人はわからないですね」
「そうです、例えば」 
 喜久子はさらに話した。
「絶世の美男子がサイコ殺人鬼であることもです」
「ありますよね」
「これは実際にありました」
「恐ろしいことですね」
「ですから」
 それでというのだ。
「人を外見で判断しないことです」
「そのことは大事ですね」
「左様です」
 まさにとだ、喜久子は言い切った。
「外見で判断出来ないのです」
「では胸のことは」
「どうしても劣等感を抱くでしょうが」 
「はい、それは」
「そうですね、ですが」
 それでもとだ、喜久子はさらに話した。
「そうしたことはです」
「出来るだけ、ですか」
「気にしないで」
 そしてというのだ。
「そうしてです」
「やっていくことですか」
「そうです、何度も言いますが人は外見ではないのです」
「心だからですか」
「そうしたことは出来るだけです」
 例え劣等感を感じてもというのだ。
「意識しない様にしていくべきです」
「その様に努力していくべきですか」
「そうです、まあ大きくしよう高くしようとすることはいいかと」
「そのこと自体は」
「それも努力なので」 
 だからだというのだ。
「いいと思います」
「そうですか」
「それもまた」
「うちかて実は困ったことあるねん」
 綾乃もここでこう言ってきた。
「実は」
「棟梁もですか」
「そやで、起きた世界でもこっちの世界でもおトイレが近いねん」
「そうなのですか」
「冷え性やし」 
 こちらのこともあるというのだ。
「それでやねん」
「その二つのことがですか」
「うちの劣等感やねん」
 そうなっているというのだ。
「これが」
「そうですか」
「こういうの誰かてあると思うで」 
 こう千歳に話した。 
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