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夢幻水滸伝

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第百五十四話 同盟軍崩壊その十一

「地の星が二百二十、人の星が二百でな」
「そうでしたね」
「何でも魔神や高位の天子でもレベルは精々百八十だ」
「その彼等より私達は強いとなりますが」
「その星の中でもだ」
「神星の方々は別格ですから」
「その彼等が三人も戦に加わるとな」
 そうなればというのだ。
「それだけで全く違う」
「采配も戦力も」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「三人の参戦がだ」
「決定打となりますね」
「そうだ、幾ら装備の質が全く違っても二十倍の数は大きかったが」
「その数を覆してですね」
「我々は勝てる、しかもだ」
 室生はさらに話した。
「同盟の星の者達はあと二人だ」
「愛さんと玲さんですね」
「二人だけだ、この二人はかなりの猛者だが」
「それでもですね」
「二人だ、二人だけでこの戦局は覆せない」
「神星の方々にも勝てないですね」
「そうだ、だからだ」
「我々の勝利はですね」
「もう確実だ」
「左様ですね、では」
「我々は勝った」
 室生の今度の言葉は一言であった。
「そうなった、そして我々もだ」
「これからもですね」
「戦っていく、いいな」
「そしてその勝利をですね」
「現実のものにする」
 神星の三人だけでなく自分達も戦ってとだ、室生は鈴子に話して矢を放った。そうしてその一撃で十人の敵兵を倒した。
 それを合図にして自身が率いる隊を攻めさせる、鈴子もそれに続き戦を行っていった。
 日本軍の攻勢は神星の三人の参戦は確かに戦の決定打になった、彼等の采配と戦闘力は際立っていて戦場で暴れ回っていた、綾乃は空から全体の采配を執りそのうえで攻撃も行なっていた、大蛇はここでも八つの頭でそれぞれ術を放ち炎や吹雪を吐いていた。
 そうして攻撃を行っている、綾乃はその大蛇に問うた。
「いや、やっぱりな」
「わしの力はちゃう」
「そう言いたいんやな」
「そうやな」
「八つの頭で同時に攻撃するからな」
 その為にというのだ。
「ドラゴンは首一つでも強いけど」
「それでもやな」
「首が八つあるとな」
「その強さはちゃう」
「そういうことやな」
「それでやで、大蛇君が参戦したら」
 まさにというのだ。
「ほんまにちゃうわ」
「いやいや、わしはご主人の神具や」
「そやからわしはご主人の力の一部や」
「そやからご主人の話になるわ」
「わしのことはな」
「そうやろか、まあとにかくこの戦はな」
 綾乃は自分も術を使う、様々な術を放って敵軍を攻撃するがその術一つ一つが敵軍をまとめて吹き飛ばしている。
「うち等も参戦したし」
「それでやな」
「勝てるな」
「そうなるな」
「芥川君の読み通りや」
 まさにとだ、綾乃は笑って話した。
「うち等日本の神星の子三人がそれぞれ一騎打ちに勝って」
「それでやな」
「軍勢同士の戦に参戦したら」
「勝利は日本のものになるな」
「実際にそうなったわ、今回はうち等三人共一騎打ちに出たけれど」
 それでもというのだ。
「その分最初は軍勢同士の戦は攻めきれんかった」
「これまで神星は一人絶対軍勢同士の戦に最初からおったしな」
「その分有利やったが」
「それがちゃうかったからな」
「今回は三人共やったからな」
「そこがちゃうかったけど」
 綾乃は大蛇の攻撃を見つつさらに話した。
 
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