| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百五十四話 同盟軍崩壊その十

「よし、今からな」
「軍勢同士の戦にやな」
「行こうか」
「そやな」
 中里は鵺のその言葉に頷いた。
「これからな」
「最初からそのつもりやったやろ」
「当然や」
 まさにとだ、中里は鵺に笑って返した。
「これからな」
「敵軍を攻めるな」
「そうするわ」
 こう言うのだった。
「ここは」
「そやな、ほなな」
「采配振るってな」
「その武芸と術もやな」
「思う存分使う、ほなな」
「ああ、今からな」
「軍勢同士の戦の場に向かおうな」
 お互いに話してだった。
 中里は鵺と共に戦場に戻った、彼はすぐに綾乃がいる本陣に来たがそこには芥川もいて彼に言ってきた。
「自分は日本軍全体の指揮にあたりつつな」
「陣頭でやな」
「戦ってもらうで」
「やっぱりそうなるな」
「勿論僕も前線に出るしな」
「そうするか」
「ああ、敵はまだ多い」 
 それ故にとだ、芥川は中里に話した。
「そやからな」
「僕等でやな」
「采配を執りつつな」
「戦うな」
「そうするで」
「それでうちもやね」
 綾乃も二人に言う。
「戦場に出て」
「そや、綾乃ちゃんの術と大蛇の力でな」
「敵軍を攻撃すればええね」
「敵は確かに多いけどな」
 それでもと言うのだった。
「もう水軍と空軍はおらん」
「吉川君がやっつけてくれたから」
「それでや」
 彼等はいないというのだ。
「そやからな」
「うち等は敵の陸軍に専念出来るね」
「そうなってるさかいな」
「もうここは」
「綾乃ちゃんは敵軍の多いところを空からどんどん攻撃するんや」
 大蛇に乗ってそのうえでというのだ。
「術も使って」
「ほなね」
「神星三人が加わったんや」
 軍勢同士の戦にとだ、芥川は笑みを浮かべて述べた。
「それやったらな」
「もうその力を使うのが一番やな」
「そや、ここはな」
「どんどんやな」
「攻めてくで」
 中里にもこう言った、そしてだった。
 実際に日本の神星の三人は戦場に出た、そのうえで采配を執り自分達も戦いつつ戦場で戦った、彼等の攻撃を受けてだった。
 同盟軍はこれまで何とかギリギリのところで戦っていたが完全に総崩れとなった、室生はその状況を見て言った。
「これでだ」
「勝負ありですですね」
「そうなった」
 こう鈴子に話した。
「この戦はな」
「やはり神星の方の存在は大きいですね」
「持っている力が違うからな」
「あの方々はレベルにして二百八十程でしたね」
「我々天の星が二百四十でな」
「おおよそそうですね」
「個人差はあるがな」
 室生は鈴子にさらに話した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧