八条学園騒動記
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第五百八十一話 皆で入るその一
皆で入る
マルティとベンが風呂場の脱衣場に入るとそこには洪童とマルコがいた、見れば二人共かなり顔色が悪い。
その顔を見てだった、マルティは二人に言った。
「二人もなんだ」
「二日酔いだ」
「死にそうだよ」
二人もこう答えた。
「本当にね」
「かなり辛い」
「そうだね、僕もだよ」
マルティは頭の痛みを感じつつ述べた。
「今はね」
「二日酔いだね」
「そうなんだよ」
こうマルコに返した。
「もう辛くてね」
「しかも気分も悪いから」
ベンも話に入った。
「早くね」
「ああ、風呂に入ろうな」
洪童が応えた。
「早く」
「そうしてね」
「酒を抜こうな」
「二日酔いは辛いけれど」
それでもとだ、マルコは話した。
「お酒が抜けるとね」
「楽になるからね」
「嘘みたいに」
それこそというのだ。
「だからね」
「早く入ろう」
「そうして楽になろう」
「それがいいね」
「もう早く入って」
マルティも言う。
「楽になりたいよ」
「全くだ、日本酒を飲み過ぎた」
洪童は苦しそうな表情で述べた。
「二日酔い上等で飲んだが」
「いざそうして飲むと」
「本当になってだ」
二日酔い、それにというのだ。
「かなりな」
「辛いね」
「この通りだ」
「そうだね」
「だから今からな」
まさにというのだ。
「風呂に入る」
「そうするね」
「服を脱いでな」
「そうだね、じゃあ脱ごう」
「それじゃあな」
こうした話をしてだった、四人は服もトランクスも脱いでそうして裸になって風呂場に入った。風呂場にはもう結構な数の面々がいて。
それぞれ身体を洗って湯舟にいた、サウナ室の中にもいる。
その中で四人はまず身体を洗ったが。
シャワーを浴びて身体を洗いつつだった、マルティは言った。
「これだけでね」
「お酒が抜けるね」
「それなりにね」
こうベンに答える、背中を洗いつつ。四人共もう身体中は泡で覆われている。
「そうなってきたよ」
「そうだね、だからシャワーを浴びるだけでも」
「お酒は抜けるね」
「そうなるよ」
「そうだね、けれど」
「そう、お湯かサウナに入ったら」
そうすればというのだ。
「汗が出てね」
「お酒がね」
「一気に抜けて」
そうなってというのだ。
「それでね」
「完全に楽になるね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
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