| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百八十話 これも役作りその十

「普段は何でもない距離がね」
「今は辛かったね」
「うん、一歩一歩がね」
 普段は何でもないそれがというのだ。
「物凄くね」
「僕もつらかったよ」
「そうだよね」
「これが二日酔いだよ」 
 ベンもその苦しみを味わっていた、それで実感して言うのだった。
「まさにね」
「そうだよね」
「けれどね」
「ここまで来たね」
「だからね」
 それでというのだ。
「入ろう」
「そうしてだね」
「復活しよう」
 二日酔い、それを解消してだ。
「今から」
「頭が痛くて身体がだるくて」
 マルティは自分の現在の体調を話した、ベンも全く同じ体調である。
「喉も渇いてるけれど」
「中に飲めるお水もあるから」
「それも飲めるね」
「飲んで」
 そしてというのだ。
「それでね」
「お風呂にも入って」
「そうしてね」
「お酒抜くことだね」
「身体を洗ったら」
 勿論脱衣場で服は脱ぐ、これは絶対のことだ。
「その後はね」
「サウナか湯舟だね」
「どっちでもいいけれど」
「とにかく汗をかくことだね」
「汗を思いきりかいて」
 そしてというのだ。
「その後で水風呂に入って」
「身体を冷やして」
「それでまた入る」
「それを繰り返したら」
「もうね」
 それこそというのだ。
「二日酔いはね」
「解消してるね」
「だからね」
 それでというのだ。
「早く入ろう」
「それがいいね」
「学校の中にお風呂があってよかったよ」
 ベンはしみじみとした口調でこうも言った。
「本当に」
「身体は奇麗に出来るしね」
「あったまることも出来るし」
「お酒も抜けるから」
 マルティは今の第一の目的も話に出した。
「それでだね」
「お風呂があってよかったよ」
「本当にそうだね」
「じゃあ」
 それでというのだ。
「今からね」
「お風呂に入ろうか」
「そうしよう」
 二人で話してその風呂場に入った、そうして二人でまずは脱衣場に入った。


これも役作り   完


               2020・7・16 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧