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八条学園騒動記

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第五百八十話 これも役作りその九

「だからね」
「それでだね」
「お風呂に入って」 
「お酒を抜く」
「僕達はそうしようね」
「それじゃあね」
 マルティは素直に頷いた。
「そうしようね」
「是非ね」
「それじゃあ」
「そして今はね」
「どんどん飲むんだ」
「記憶がなくなって」
 そしてというのだ。
「潰れるまでね」
「飲めばいいね」
「そうしよう、多分ね」
「多分?」
「明日の朝は半端じゃなく酷い二日酔いで」
 そうなっていてというのだ。
「もうね」
「死にそうになっているね」
「もうそうなっていることはね」
「覚悟のうえだね」
「だからもうね」
「どんどん飲んでいこうね」
「そういうことだね」
 こう話して実際にだった。
 二人はワインをしこたま飲んだ、そうして二人共朝起きると実際にだった。雑魚寝から起きたは起きたが。
 ベンは隣にいるマルティにこう問うた。
「生きてる?」
「生きてるよ」
 マルティはこう返した。
「一応ね」
「そうなんだ」
「生きてるけれど」
「それでもだね」
「頭滅茶苦茶痛くて」
 マルティはベンに話した。
「身体がだるいよ」
「そうだよね」
「ベンもだね」
「うん」
 実際にというのだ。
「これがね」
「そうだね」
「けれどだね」
「ここは何とか起きて」
 寝袋から出てというのだ。
「そうしてね」
「お風呂に行って」
「そしてね」
「お酒抜くことだね」
「この死にそうな二日酔いも」
 二人共まさにそうなっている、顔もそうなりそうな感じだ。
「お風呂に入ったら」
「すっきりするね」
「だからね」
 それでというのだ。
「何とかね」
「お風呂に行くべきだね」
「さもないとずっとこうだよ」
 死にそうなままだというのだ、二日酔いはそのままだと酒が中々抜けずそれだけ苦しみも続くものなのだ。
「だからね」
「復活する為に」
「お風呂行こうね」
「それじゃあね」
 こう話してだった、二人は何とか寝袋から出て。
 文字通死にそうになりながら風呂場に向かった、そしてだった。
 二年S1組の教室がある校舎のすぐ傍まである風呂場の前まで来た、だがここでマルティはこんなことを言った。 
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