夢幻水滸伝
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第百四十九話 荒天その八
「死ぬで」
「ほな戦の時海に落ちたらあかんか」
「確実に死ぬさかいな」
それだけにというのだ。
「ほんまにな」
「そうなるか」
「そや、ただこの世界のベーリング海はモンスター少ないさかい」
「モンスターに襲われる心配はないか」
「そのことは安心してええわ」
「そういえば進軍中モンスターにあまり遭遇してへんな」
トウジはここでこのことに気付いた。
「あたし等は」
「そやろ、それでな」
「ベーリング海でもやね」
「モンスターはあまり出んから」
それでというのだ。
「そのことは安心してええわ」
「寒いけれど」
「ただな」
ここでセーラが三人に言ってきた。
「地下世界は結構モンスターおったな」
「はい、あっちは」
「あたし等のこっちの世界での治める地域は」
「そうですね」
「それでアマゾンとかシベリアとかサハラ砂漠は」
この世界のこうした地域はというと。
「危険なモンスターの密集地帯や」
「獣もやな」
「めっちゃ多くて某世紀末救世主の世界みたいらしいな」
「えっ、あの無法地帯かいな」
カウサリアはセーラの今の言葉に引いた顔で問うた。
「モヒカンがバイクで走り回ってる」
「モヒカンはおらんけどな」
「もっと危険なモンスターと獣がおるんやな」
「それも大勢な、そしてな」
「暴れ回ってるんやな」
「冒険者達もそうそう入らん」
そうした地域にはというのだ。
「サハラ砂漠はそのまま境目になってるしな」
「アフリカとアラブの」
「サハラ砂漠上空は浮島も危険なモンスターと獣は大勢おって」
それでというのだ。
「自然環境も過酷で」
「人は住めへんですか」
「アマゾンもそやしな」
「シベリアもですか」
「上空の浮島達もな」
こちらもというのだ。
「世紀末救世主の世界や」
「怖いですね」
「私等星のモンにしても」
「迂闊に入ったら」
「大怪我ですか」
「死ぬことはなくても」
流石にそれはなくてもというのだ。
「大怪我はするで」
「迂闊に入ったら」
「そやからアレンカールの兄さんも」
神星である彼もというのだ。
「アマゾンとかサハラ砂漠には迂闊に入らんで」
「そらそうでしょうね」
「世紀末な世界ですから」
トウジもカウサリアもこう返した。
「人が入っても」
「それで帰ってこられそうにないですし」
「というか人います?」
「アマゾンとかサハラ砂漠に」
「限られたとこにだけな」
人が住める僅かな場所にというのだ。
「住んでるけど殆どな」
「人は住んでへん」
「そんなとこやな」
「シベリアなんかな」
元春も言ってきた、見れば同盟の地や人の星の者達が全員いる。皆愛達と共に地下世界の統一の為に働き今は政にあたっている者達だ。
「資源はあるけど人はおらんで」
「それでな」
リディアが元春の言葉に応えた。
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