夢幻水滸伝
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第百四十九話 荒天その七
「いいんですか」
「バニーガールじゃけえ」
「いえ、それでも兎ですよ」
「いいけえ、ナースもテニスも競泳水着も金襴緞子もじゃ」
「花嫁衣装もですか」
「婿殿が望むなら」
やはり顔を真っ赤にして言う。
「わらわはいいけえ」
「それで縛りもですか」
「いいけえ」
「もう何か色々凄いんですが」
「そして毎日六回は」
回数の話もした。
「してもらうけえ、それ以上でもええけえ」
「全く、あんたはそんな話ばかりやな」
玲もいい加減呆れた口調になって話した。
「可愛くて女子力ある大和撫子やのに」
「いかんのじゃな」
「女の子らしいお話したら?」
「そうしたら婿殿も来てくれるか」
「確実にね」
こう碧に言いつつだった、オムライスを食べる。そしてオムライスを食べ終えると四人共軍勢の視察に入った。
軍勢は満足出来るものだった、それでトウジはカウサリアに言った。
「ええね」
「そやね」
カウサリアはトウジのその言葉に陽気な顔で応えた。
「これやったらな」
「日本にも勝てるな」
「絶対にな」
「確かに装備の質は低いけど」
それでもというのだ。
「士気は高いし」
「訓練もちゃんとしてるし」
「統制も取れてるし」
「これはやれるで」
「絶対に勝てるわ」
「そやな」
ここでダイアナも応えた、彼女も軍の視察に出ているのだ。
「数だけやないからな」
「ここは勝とうな」
「そして最後はアレンカールさんのとこと戦うけど」
「その時もな」
「勝とうな」
三人で話す、そして。
トウジはここでカウサリアとダイアナにこんなことを言った。
「それでこの下の海やけどな」
「ベーリング海の?」
「その海かいな」
「やっぱり下手に落ちたら」
その時はというのだ。
「その寒さにあっという間に死ぬかな」
「死ぬやろ」
ダイアナは即答で答えた。
「私等でも」
「精霊でもあかんか」
「精霊言うても心臓とかあってな」
「心臓止まるとか」
「死ぬからな、人はどんな種族でも極端に冷たいお水の中に入ったら」
そうなればというのだ。
「心臓麻痺になるか体温がめっちゃ下がって」
「死ぬか」
「そうなるで」
「あたしでもやね」
雪の精霊であるカウサリアがここで言った。
「ベーリング海の寒さの前には」
「自分北極海の海に入ったことある?」
「ないけどな、やっぱりめっちゃ冷たいな」
「それこそシロクマとかセイウチやないと」
「死ぬか」
「幾ら雪の精霊が寒さに強くてもな」
それでもというのだ。
「限度があるさかいな」
「それでやな」
「マイナス何十度もの大気の中でお水の中に入ったら」
「死ぬか」
「多少の時間は我慢出来てもな」
「そうなるか」
「そやから落ちたらな」
そのベーリング海にというのだ。
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