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夢幻水滸伝

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第百四十九話 荒天その六

「赤裸々過ぎますから」
「ううむ、しかし操を護るにはじゃ」
「そうした術もですよね」
「身に着けることじゃ、若しそれが出来ぬなら」
 碧はきっとした顔で言い切った。
「わらわは舌を切って死ぬわ」
「そうですか」
「そうするけえ」
「ううん、碧ちゃんは純情やね」 
 小雪はここまで聞いて素直に称賛の言葉を出した。
「ほんまに」
「いや、当然じゃろ」
「しょビッチでも乙女やね」
「その二つは矛盾せん?」
 愛は小雪のその言葉に突っ込みを入れた。
「ちょっと」
「そやろか」
「だって男好きで純情とか」
「いや、一人に対して男好きやから」
「ええん?」
「そやろ」
 小雪は愛にオムライスを食べつつ話した、一緒に飲んでいるのは見れば牛乳である。四人共それを飲んでいる。
 その牛乳を飲む愛にだ、小雪はさらに言った。
「何があってもその人にだけ操を護るっていうし」
「それでなん」
「そや、碧ちゃんは純情やわ」
「しょビッチで」
「そもそもしょビッチって経験ないやん」 
 小雪はこのことも指摘した。
「そやからな」
「碧ちゃんは純情でもあるんやな」
「そう思うで」
「そう言われると」 
 愛はまたオムライスを食べながら応えた。
「そうやろか」
「そやろ、あと大和撫子やで」
「碧ちゃんは」
「普段着も着物多いし寝間着も浴衣やし」
 寮でもいつもその服で寝ているのだ。
「そう考えてるとな」
「碧ちゃんは大和撫子やねんな」
「今時珍しい位のな」
「そうなんやな」
「そういえば江戸時代までの日本はそっちは物凄い開放的やったな」
 玲は日本の性的なことについて話した。
「同性愛も普通やったし」
「女装もあったしな」
「既に時代の最先端をいってたんやな」
「そやったんや、大石倉之助さんは尼さんプレイ好きやったらしいし」
 このことは歴史書にも書かれている。
「色々とな」
「日本は当時から進んでたんやな」
「幕末の志士の人達も新選組の人達も遊んでたし」
 ただ武市半平太は愛妻家でそうした場所には絶対に行かなかったという、尚坂本龍馬は結構だったとのことだ。そのせいか龍馬には梅毒説もある。
「ほんまにな」
「日本はそうした文化ではやな」
「既に今のレベルにあったみたいやで」
「凄いな」
「メイドさんはおらんかったけど」
 これは流石になかった。
「それでも北斎さんが触手描いてるし」
「そっちもかいな」
「凄いで、我が国は」
「そうした意味でもやな」
「ほんまに」
「コスプレも縛るのも婿殿が望むなら」
 碧はここでまた顔を真っ赤にさせて言ってきた。
「わらわは構わんけえ」
「ええんかいな」
 愛はかなり引いて碧に突っ込みを入れた。
「そっちも」
「ブルマもチャイナもフライトアテンダントもバニーもじゃ」
「私もですか」
 兎も突っ込みを入れた。 
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