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夢幻水滸伝

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第百四十七話 巨獣その九

「やはり」
「奇襲に注意しつつな」
「それもあるな」
「日本はこれまで思わぬ奇襲を仕掛けて勝ってきた」
「それでやな」
「今回も仕掛けてくる」
 小泉は断言した。
「そう考えてな」
「奇襲には警戒してやな」
「そのうえでな」
「こっちの数で押して戦って」
「勝つことやろ」
「二十倍ともなると」
 坪内も述べた。
「やはり大きい」
「技術の差があっても勝てる数やな」
「我々と日本の技術の差位なら」
「そやな、それでや」
「数で押し切る」
「そうして戦うことや」
 この度はというのだ。
「何といってもな」
「そうして勝つことか」
「そう思う、ただな」
「日本の奇襲には注意する」
「それが大事や」
「日本軍は少数」
 横溝も言ってきた。
「これは日本が一番よくわかっていることです」
「まさにな」
「その為に彼等はです」
「これまで戦ってきた勢力に奇襲を仕掛けてな」
「勝ってきていますね」
「しかも一騎打ちも挑んでる」
 小泉はこのことも指摘した。
「それで星の者が動くのを封じる」
「そして日本は残った星の人達を戦場に送り込む」
「圧倒的な力を多く投入してな」
「勝ってきていますね」
「日本は星の者の数は多い」
 兵は少ないがとだ、小泉は指摘した。
「それで相手の星の者全員に一騎打ちを仕掛けて動けん様にして」
「残った星の人達を戦場に投入しその力で戦う」
「そうして勝ってきてる」
「その通りですね」
「最初の奇襲で勢いを得てな」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「一騎打ちを仕掛け」
「それで星の者を封じて」
「しかも一騎打ちには全部勝ってる」 
 このことを指摘したのは島崎だった。
「負けた勝負は一つもない」
「一騎打ちに強いモンを送ってしかも相手に相性がいいモンをぶつけてる」
 田山はこのことを指摘した。
「それでやな」
「全部の一騎打ちに勝ってきてる」
「そうなってるな」
「今回も一騎打ちを仕掛けてくるな」
「間違いなくな」
「この世界の不文律では一騎打ちは断らん」
 明文化されていない、だが不文律という強いもので定められているのだ。
「断ったら恥や」
「特に私達星の者にとっては」
 坪内は静かに述べた。
「そうである」
「そや、それでな」
「我々としては」
「日本が一騎打ちを挑んだら断れん」
「むしろこちらから挑みたいな」
 小泉は強い目で述べた。
「そして全力で叩き潰したい」
「それが本音やな」
「如何にも」
 小泉は島崎に言葉を返した。
「このことはな」
「そやな」
「そしてや」
 さらにだ、小泉は話した。
「指揮に戻る」
「そうしたいな」
「日本との戦いではな」
「数で押し一騎打ちにも勝つ」
 横溝は静かに言ってきた。 
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