夢幻水滸伝
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第百四十七話 巨獣その四
「そんなの最初からわかってるやろ」
「まあな」
「それでも言うんかいな」
「今も思ったからな」
それでか」
「そや、それも奇遇やな」
「言われてみればな」
「愛さんにしても」
棟梁である彼女もというのだ。
「女の人やし」
「花はあるってか」
「そう思ったわ」
「とはいってもな」
トウジがここで言うことはというと。
「女の子だけやとな」
「何かあれやな」
カウサリアがトウジに応えた。
「かえってな」
「遠慮なくなってな」
「恥じらいとかなくなって」
「色気もなくなるな」
「どうにもな」
「やっぱりあれやな」
ダイアナは笑って言った。
「男の子もおらんとな」
「色気とかなくなるか」
「かえってな」
そうなるというのだ。
「そんなもんやな」
「色気とか可愛さ出そうと思ったら」
「やっぱり男の子も必要かいな」
「異性の目がな」
「そういえば」
ここで元春はこんなことを言った。
「日本の中里さんって結構いけてへん?」
「ああ、起きた世界でもな」
セーラは元春のその言葉に応えた。
「結構以上にな」
「そやろ」
「イケメンって言ってもええな」
「ほんまにな」
「芥川さんも結構ええで」
リディアは彼の名前も出した。
「知性的でもあるし」
「そのことも大きいな」
ダイアナはリディアのその言葉に頷いた。
「あの人は」
「そやな、戦が終わったら同じ勢力になるし」
「その時はやな」
「告白せんけど」
「いけてる人がおったら」
傍にというのだ。
「ちゃうし」
「頑張っていこな」
「可愛さとか色気とか出すのもな」
「色気な」
ここで入ったのはトウジだった。
「あたし達にはどうもな」
「縁ない感じするな」
カウサリアはトウジの言葉に応えた。
「どうも」
「ほんまにな」
「そこはな」
ここで言ったのは元春だった。
「頑張ってや」
「色気出すんか」
「努力して」
「色気とか可愛さは自然に出るよりも」
それよりもというのだ。
「自分自身の努力でな」
「出るんか」
「そうしたものか」
「そう聞いたさかい」
だからだというのだ。
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