八条学園騒動記

「それでよ」
「徐々に強いお酒を飲んで」
「ウォッカに至るのよ」
「そうなるのね」
「だからウォッカを飲めたら」
　その時はというと。
「もう大人なのよ」
「成人式みたいなものなの」
「そして九十七パーセントのスピリチュアルをストレートで飲めたら」
　その時はというと。
「漢の中の漢と認められるの」
「女の子でも？」
「漢は性別関係ないから」
　心等で決まるものだというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「その時は認められるのよ」
　スピリチュアルを飲めた時はというのだ。
「まさにね」
「そういうことなの」
「ちなみにそこまでアルコール度が高いと」
　九十七パーセントにまで達すればというのだ。
「火点くから」
「そうよね」
「凄いわよ」
「まさに飲めたら漢の中の漢ね」
「そう認められるのよ、私もね」　
　アンネットは自分のことも話した。
「流石にスピリチュアルは飲めないわ」
「強過ぎるのね」
「あんなの飲んだら」
　それこそというのだ。
「喉焼けるわ」
「流石になのね」
　こうペリーヌに話した。
「だから飲まないわ」
「そうなのね」
「だから今夜もね」
「飲むお酒は」
「そう、普通にね」
　それはというのだ。
「ウォッカかね」
「他の普通のお酒ね」
「そうしたの飲むから」
「私はワインかビールね」
　ペリーヌは自分が飲む酒のことをここで言った。
「どっちかよ」
「そういうの飲むのね」
「一番好きなのはワインだから」
「ワインメインに飲むのね」
「そうするわ」
　アンネットに真剣な顔で話した。
「今夜はね」
「それで明日の朝は」
「まあ私も二日酔いになってるわね」
「そこまで飲むつもりね」
「それを覚悟のうえで飲むわ」
「じゃあ今夜は一緒にね」
「飲みましょう」
「そうしましょう」
　二人で笑顔で話してだった。
　夜は飲もうと誓い合った、そのうえで夜を待った。


深酒　　　完


　　　　　　　　　　　　　　　２０２０・６・２４