八条学園騒動記
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第五百七十七話 深酒その十
「ソ連になったのよ」
「そうよね」
「それまで本当にね」
「貴族の力が強かったのね」
「けれど流石にエウロパ貴族よりはね」
「性根が悪くなかったのね」
「連中の性根の悪さは最強でしょ」
アンネットはここまで言ったが実際はエウロパ貴族はノブレス=オブリージュが存在しむしろ高潔な人物が多い。
「それこそ」
「もう煮ても焼いても駄目」
「食べられない位にね」
「それ位悪いわね、あいつ等の性根って」
「食べられないって言ったけれど如何にもまずそうだし」
「食べたら毒あるかもね」
ペリーヌはこうも言った。
「エウロパ貴族って」
「ああ、それも不思議じゃないわね」
「あそこまで性根悪いと」
それこそというのだ。
「もうね」
「毒があってもね」
その身体の中にというのだ。
「おかしくないわね」
「それも猛毒がね」
「河豚とかドクガエルみたいに」
「蟹にもそうした種類いるけれどね」
スベスベマンジュウガニ等だ、その毒の強さは河豚のそれに匹敵する。
「エウロパ貴族の毒って」
「一体どれだけか」
「相当でしょうね」
実際は彼等は毒は持っていないがそうした話をした。
それでだ、ペリーヌはこうも言った。
「まあ連中みたいにはね」
「なりたくないわね」
「ああした性根にはね」
「そう、私もロシアの国民性好きだし」
「それでいきたいのね」
「ロシア人ってお酒飲んでね」
とにかくこれは外せなかった。
「後お家とお仕事とパンがあればね」
「いいのね」
「そうした考えの人が多いの」
「実際にそうなのね」
「とにかく無欲で」
それでというのだ。
「素朴なのよ」
「本当にいい国民性ね」
「それで困っている人は助け合う」
「親切でもあるのね」
「それで多少以上のことでもね」
「我慢出来るのね」
「怒ると怖いけれど」
このことはあるがというのだ。
「そうそう怒らないから」
「ひょっとして連合一国民性がいいかも」
「そこまではわからないけれど」
それでもというのだ。
「確かにね」
「ロシア最大の財産ね」
「そう言っていいわね」
「国民性が財産って言えることも凄いわね」
「まあ国家としてはね」
国としてのロシアはというと。
「国家元首がね」
「怖い人ばかりでね」
「色々言われてるけれどね」
「もうすぐに力技で来るイメージあるわ」
「実際にそうだしね」
「そうよね」
「暴動があったら即刻睡眠ガスが普通だから」
連合の他の国では最終手段と言われている。
「それで大人しくさせるし酔っ払いもね」
「どうなるの?」
「ぶん殴って」
「誰がぶん殴るの?」
「軍人さんは酔っ払いは相手にしないけれど」
「ああ、お巡りさんね」
「普通に殴るから」
酔っ払いに対してというのだ。
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