八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百八十二話 魔女その九
「皆から嫌われてるよ」
「そんな人達よね」
「自分達の立場が悪くなったら掌返しして友達じゃなくなるとか」
そんなことをする人達はだ。
「誰だって付き合いたくないよ」
「そうよね」
「人は見ているから」
その人の心だけでなく外見もだ。
「だからね」
「そうした人とはね」
「付き合わないよ」
誰が自分を裏切るかも知れない人と付き合うものか、それも自分達がけしかけておいてそれだから余計に悪質だ。
「そんな連中最初から友達じゃなかったしね」
「友達ならそこで裏切らないわね」
「そうだよ」
このことは断言出来る。
「その振られた人にずっと一緒にいた人がいたけれど」
「その人こそ本当の友達よね」
「そうだよ、というかその人の人格を見て振るならね」
それならだ。
「いいけれど」
「外見だけで判断していたらね」
「もうね」
その時点でだ。
「確かに駄目だね」
「その先輩最低ね」
「実際評判悪い人でね」
「今も高校にいるのよね」
「三年生でね」
「それでよね」
「八条大学受けるみたいだけれど」
それでもだ。
「まずそこでもね」
「嫌われるのね」
「そうなると思うよ」
その性格が変わらない限りだ。
「あと裏切った人達はどうもね」
「八条大学は受けないの」
「だって悪評は学園中に広まっていて」
人を裏切る様な人達ということがだ。
「もう皆から白い目で見られていて」
「大学でもなのね」
「言いふらし回った人がいて」
嫌いな相手にはその嫌がることを思い切りやる、そうした考えの人もその先輩達を嫌っていてだった。
「それでね」
「大学にも知れ渡ったのね」
「中学にも小学校にもね」
もう徹底的に言い回ったらしい、高等部の何年何組の陸上部にいる誰と誰がどういったことをしたのか。
「それでね」
「学園中に悪名が広まって」
「この学園にはいられないから」
その居場所をなくすつもりで言い回ったと思う、僕としては。
「それでね」
「その人達はなのね」
「八条大学を受けないで」
それでだ。
「他の大学に行くみたいだよ」
「そうなのね」
「何しろこの学園で有名な嫌われ者だからね」
その域に達しているからだ。
「進んで大学まで行くとかね」
「ないのね」
「そうだよ、食堂でも前とか横に来るなって言われるから」
そうしたこともだ。
「それ位だから」
「本当に嫌われてるのね」
「うん、裏切り者だからね」
文字通りのそれだからだ。
「皆から徹底的に嫌われるよ」
「そうなのね」
「そうだよ、あと振られた人は」
この人のことも有名だ。
「そのお友達に支えられてね」
「今もなのね」
「健在で素敵な人と出会えて」
これがまた妖精みたいに可愛い人とのことだ。
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