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八条学園騒動記

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第五百七十七話 深酒その五

「唐辛子の色でしょ」
「お料理はね」
「それで味もね」
「匂いも」
「キムチのものだから」
 それでというのだ。
「韓国の人達はね」
「キムチの匂いなのね」
「そう言ってるのよ」
 エウロパの者達はというのだ。
「それですぐわかるって」
「連合にいたら別にね」
 ペリーヌはアンネットの話を聞いて言った。
「これといって」
「そうそう、韓国の人が一緒にいてもね」
「わからないけれど」
「エウロパだとわかるらしいわ」
「そうなのね」
「ちなみに連合の人全員臭いってね」
 アンネットはこうも言った。
「言ってるわ」
「臭いは腹立つわね」
「そうよね」
「どうせあっちはお貴族様香水の匂いプンプンでしょ」
 ペリーヌは眉を顰めさせて言った、連合ではエウロパ貴族といえばそうした者達だという認識がここでも出た。
「そうでしょ」
「どうせそうでしょうね」
「連合でも香水使うけれど」
「お貴族様はね」
「もうそれこそね」
 まさにというのだ。
「香水を浴びる様に付けて」
「もうその匂いがね」
「とんでもない位で」
「まあ香水自体はね」
 アンネットは香水自体にはこう言った。
「身だしなみだから」
「いいにしても」
「向こうのお貴族様は」
 それこそというのだ。
「平民から搾取したお金でね」
「香水使ってね」
「もうその匂いがね」
「凄い域に決まってるから」
 現実は知らないが言う、これは偏見である。
「そんなのに比べたら」
「キムチの香りの方がいいわよね」
「そうよね」
「というかエウロパの連中ってね」
 アンネットも偏見を出して言う。
「実は連合の人より匂いがずっとね」
「きついのね」
「そうみたいよ」
 その実はというのだ。
「体臭自体がね」
「食べてるものの匂いじゃなくて」
「そう、体臭がね」
「それ自体がなのね」
「もう強烈らしいわ」
「そんなに臭いの」
「連合軍の人達が言っていたらしいけれど」
 それがというのだ。
「何か腐ったお肉とか玉葱の匂いらしいわ」
「それはきついわね」
 ペリーヌもその匂いのことを聞いて述べた。
「それはまた」
「そうした匂いらしいわ」
「エウロパの連中ってお風呂入らないとか」
「シャワーは浴びるらしいけれど」
 それでもというのだ。
「シャワーは身体奇麗にしても」
「匂いまではなのね」
「落ちる様で」
「完全には落ちないのね」
「サウナで汗かいたり」
 ロシアではサウナが主流なのでアンネットもこちらを先に出したのだ。 
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