夢幻水滸伝
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第百四十五話 勝ち取ったものその九
「これまで台風使う、星のモンだけで後ろから仕掛ける、敵が総攻撃をかける瞬間に逆に攻める」
「そうした手を使ってきたな」
「もう敵もや」
「こっちの手はわかってるな」
「策を仕掛けてくることはな」
まさにこのことをというのだ。
「充分認識してるわ」
「そやからやな」
「少なくともこれまで仕掛けた策は使えん」
「そういうことやな」
「それで今度は別の策を使うで」
「それでその策は何や」
「それを今から話すな」
こうしてだった、芥川は中里達に自分の同盟との戦で用いるつもりであるその策のことを話した。中里はその話を聞き終わると。
すぐにだ、会心の笑みを浮かべて言った。
「策を仕掛けるにしてもな」
「逆にやろ」
「何をしてくるかって警戒してる相手にはな」
「こうしたありきたりの策の方がな」
「むしろええな」
「そやからな」
それ故にというのだ。
「ここはや」
「そうしてやな」
「仕掛けいこうな」
「そうするか、しかしな」
「しかし?」
「今度も大変な戦になりそうやな」
中里はこうも言った。
「これまでの戦と同じく」
「もうそれはな」
「それこそやな」
「しゃあないことや」
芥川は中里にこう返した。
「小勢力が勝っていくにはな」
「大変な戦しかないか」
「そや」
まさにというのだ。
「結局のところはな」
「そういうことやな、同盟との戦もそれに勝った場合の連合との戦も」
「やっぱり大変や」
「そうなるな」
「そこはもう自分もわかってたやろ」
「軍を預かるモンとしてやな」
「そや、これまでの戦もそやったし」
それにというのだ。
「今も。そしてこれからもや」
「太平洋と地下世界の覇者になるまでは」
「続くで、とはいってもあと二戦や」
「同盟と連合のな」
「それだけやからな、最後まで勝っていこうな」
「何があってもな」
「そやね、ここまで勝ってきたし」
綾乃も言ってきた。
「それやったらな」
「最後の最後までな」
「勝っていこうな」
「絶対にな」
三人でこうした話をしつつだった、そのうえで。
アメリカに勝った日本は今度は同盟との戦に向かうことにした、その前に八丈島まで戻りそこで戦の疲れを癒すことにしたが。
綾乃は蓬莱の星の者達用の湯舟の中で周りの者達にこんなことを言った。
「戦が終わった後のお風呂って最高やね」
「全くですにゃ」
弥生が綾乃のその言葉に満面の笑顔で応えた。
「お風呂自体いいものですにゃが」
「戦が終わって、しかも勝ってから入ると」
「これ以上はないまでにですにゃ」
「気持ちが落ち着くわ」
「全くですにゃ、それとですにゃ」
「それと?」
「お風呂上りに飲むものですにゃが」
弥生はそちらの話もした。
「何がいいですにゃ?」
「うちはお茶派やねん」
綾乃は弥生の今の言葉ににこりと笑ってこう答えた。
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