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八条学園騒動記

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第五百七十六話 準備万端整ってその四

「逞しく元気な人だ」
「旧約聖書ってやたらバッドエンド多いけれど」
 ユダヤ教の聖典であるこの書ではというのだ。
「コーランは違うからね」
「そして教えもな」
「寛容なのね」
「アッラーは多少のことではお怒りにならない」
「物凄く心が広いのね」
「コーランでも多少の過ちは許される、だからだ」
 それでというのだ。
「飲んで歌えもな」
「いいのね」
「酒を飲んでもな」
 コーランでは禁じているがだ。
「別にだ」
「いいのね」
「そうだ、豚肉も犬の唾液も」
 どちらもコーランでは不浄とされている。
「犬を飼ってもいいしだ」
「豚肉も許して下さいって言えば」
「それでいい」
「本当に寛容ね」
「少なくとも連合のイスラムはそうだ」
 サハラのそれは知らないがというのだ。
「だから飲んでもだ」
「いいのね」
「イスラエルでは豚肉は食べられないな」
「売ってないわよ」
 一切というのだ。
「そして法律でもね」
「食べることは禁じられているか」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「チーズバーガーも売っていないし」
「牛肉とミルクだからな」
「親子でも駄目で賑やかに楽しんでいると」 
 この場合もというのだ。
「ラビが来るから」
「ユダヤ教の聖職者か」
「だからキャバレーも静かよ、風俗店もね」
「ないか」
「滅茶苦茶規制が厳しいの」
 他の国に比べてというのだ。
「お酒についても」
「それでここでもか」
「羽目外せる教えじゃないから」
 ユダヤ教、それはというのだ。
「常にね」
「その羽目を外した時はか」
「神様怒るから」
 アンは旧約聖書に書かれていることから話した、尚この聖書の神とコーランの神は同じであるとされている。
「それに現実でもね」
「ラビが来るんだな」
「イスラエルだと弁護士も裁判官もね」
「ラビじゃないと駄目なんだな」
「だって法律イコール教義だから」
 それ故にというのだ。
「もうね」
「ラビじゃないとなれないんだな」
「流石に公務員や政治家はそうでなくてもいいけれど」 
 ラビの資格を持っておらずとも、というのだ。
「けれどラビの人がね」
「何かあれば来るんだな」
「最悪お家で子供が勉強していなくても」
「来るんだな」
「不倫している旦那さんがいても」 
 この時代でも何処でもある話である。
「来てね」
「お説教タイムなんだな」
「その後でね」
「さらにあるんだな」
「お仕置きもあるから」
「きついな」
「それも刑務所に入るレベルだから」
 そのお仕置きはというのだ。 
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