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八条学園騒動記

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第五百七十五話 考えたいことその十

「変わってね」
「それでだよな」
「もうね」
 今はというのだ。
「お風呂も入ってるよ」
「そうなんだな」
「それでアランソ副首相なんか」
「ああ、あの同性愛で有名な」
「自分の屋敷のお風呂でね」
「女の子達と一緒なんだな」
「まさに酒池肉林で」
 同性愛のそれでというのだ。
「毎日凄いらしいよ」
「ふざけた楽しみ方だよな」
「お風呂に入ることはいいにしても」
「酒池肉林とかな」
 それはというのだ。
「ふざけてるな」
「そうだよね」
「あっちの貴族は全部そうなのか?」
「だろうね」
 マルコはエウロパへの偏見そのままで述べた。
「あそこは」
「ふざけてるな」
「権勢を使ってね」 
 悪用であることは言うまでもない。
「それで平民から可愛い娘を召し上げて」
「酒池肉林か」
「そうしているんだよ」
「ど畜生だな」
 洪童はマルコの話、実は連合でだけ信じられている第一級の捏造について本気で怒ってこう言った。
「本当に腐ってるな」
「腐ってるのが貴族だよ」
「そういえばそうだな」
「そう、貴族っていうのはね」
 マルコは連合の偏見をそのまま話していった。
「特権を持っていてね」
「それでやりたい放題でな」
「平民から搾取して」
「お金だけでなくな」
「可愛い娘もそうして」
「ハーレムなんだな」
「初夜権もね」
 これもというのだ。
「行使しているとかね」
「それは嘘だろ」
「初夜権は流石にそうみたいだね」
「そうだよな」
「うん、これはないよ」  
 マルコもこのことは否定した。
「流石にね」
「そうだよな」
「けれど流石に人妻さんや彼氏持ちは手を出さないらしいけれど」
「可愛い娘はか」
「召し上げてね」
「ハーレムなんだな」
「これが男の人でもね」
 こちらの同性愛の場合もあるというのだ、若しくは女主人による逆ハーレムというケースも考えられている。
「あるそうだよ」
「美少年のハーレムか」
「うん、ふざけてるよね」
「特権使い放題だな」
「あの連中は本当に酷いね」
「全くだな」 
 洪童は心から言った。
「外道もいいところだ」
「それに比べて僕達は健全だね」
「連合はな」
「特権使って召し上げるとか」
「連合は平等の国だからな」
 階級がないとだ、洪童は言い切った。
「漫画ではあるけれどな」
「漫画は漫画だよ」
「そうだよな」
「うん、けれど羨ましいかっていうと」
「羨ましいか」
「実際にそうしたことが出来たら」
 その時はというのだ。
「俺は浮気はしない主義だけれどな」
「まあ浪漫ではあるね」
「誰もが一度は思うな」
「そうだね、お風呂場でとかね」
「そうだな、けれど明日のお風呂はな」
 二日酔いになっているその時はというのだ。
「もうな」
「普通に入るんだね」
「そうするな」 
 こう言ってだった。
 洪童は文化祭の準備をマルコと共に行った、それは他のクラスメイト達も一緒でそうして明日のことを考えていた。


考えたいこと   完


                   2020・6・9 
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