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八条学園騒動記

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第五百七十五話 考えたいことその八

「言われてみれば」
「しかも新選組で大勢を率いていたから」
 まだ浪士隊といった頃だ、ただこの頃から多くの者が知る新選組のイメージは出来ていったことは事実だ。
「五十二人中三十七人だよ」
「三分の二位だな」
「当時の構成員のね」
「本当に大勢だな」
「近藤さん達は少数派だったんだ」
「大抵芹沢さんの方だったんだな」
「そう、それでガチガチの勤皇の人がトップだったら」 
 幕府の組織のというのだ。
「いざって時怖いよね」
「何時相手の方に行くかな」
「只でさえ無茶苦茶強くて肝が据わってるのに」
「それに人望もあって大勢の腕利きが下にいるとか」
「もう危険で仕方ないから」
 幕府もっと言えば都の警護を預かる会津藩にとってだ。
「それでだったみたいだよ」
「暗殺されたんだな」
「思いきり酔わされて」
 土方歳三達の謀略によってそうされたのだ。
「酔い潰れて寝ているところを闇討ちされたんだ」
「そこは知ってるけれど武士っていうよりな」
 むしろとだ、洪童は突っ込みを入れた。
「ヤクザ屋さんだな」
「そっちの世界だね」
「俺その話そう思ったけれどな」
「そうなんだ」
「お前もそう思うだろ」
「実はね」
 それはとだ、洪童に答えた。
「正々堂々が武士だよね」
「酔わせて潰してそこを襲うとかな」
「ヤクザ屋さんの手口だね」
「ああ、しかし酒乱もな」
 洪童はあらためてこちらの話をした。
「黒田さんや芹沢さんが実際と違っても」
「酒乱だったことは事実で暴れてもいるよ」
「そのことは怖いな」
「それで洪童は酒乱じゃないから」
 このことは確かだとだ、マルコは保証した。
「安心してね」
「そのこと聞いてほっとしたぜ」
「そうだよね」
「じゃあ今日はな」
「記憶なくなるまで飲むんだね」
「日本酒があったらな」
 それならというのだ。
「日本酒って呼んでな」
「飲むんだね」
「ああ、記憶なくなるまで飲んで」
 そしてとだ、マルコにさらに話した。
「明日の朝は風呂に入るな」
「まずはお水一杯飲んで」
 マルコはその洪童に話した。
「サウナに入るといいよ」
「汗かいてか」
「サウナが二日酔いに一番効くから」
「汗滅茶苦茶かいてな」
「それで水風呂に入るから」
「もう一気に酒抜けるな」
「そう、だからね」 
 それでというのだ。
「まずはね」
「サウナだな」
「そこに入って」
 水分を大量に摂取してからというのだ。
「そしてね」
「すっきりするといいか」
「一度思いきり汗をかいて」
「水風呂に入るとな」
「一回で全然違うね」
「ああ、大酒飲んで」
「二日酔いになってもね」
 そうなっていてもというのだ。
「それでかなり違うね」
「酒が随分抜けるな」
「それを二回三回ってしたら」
「もうすっかり抜けてな」
「入るまでの苦しさが嘘みたいにね」
 まさにというのだ。 
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