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八条学園騒動記

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第五百七十四話 文化祭前日その八

「批判が凄かったみたいだよ」
「士官も兵隊さんも同じ人間だろ」
 洪童はこうも言った。
「完全にね」
「僕もそう思うけれどね」
「貴族と平民は違うのかよ」
「向こうが言うには同じ人間でも」
 それでもというのだ。
「階級が違うとね」
「食う場所や店が違ってか」
「あとキャンバスでは騒がない」
「そうした風なのかよ」
「オックスフォードとかソルボンヌとかボローニャのキャンバスで飲み食いして」
 そしてというのだ。
「バーベキューだけでなく焼き肉とかすき焼きも食べて」
「怒ったんだな」
「イートン校ではもう生徒の人達が暴動起こす寸前だったとか」
「イギリスのあの高校か」
「寄宿学校のね」
「凄い名門なんだよな」
「今も有名なね」
 この時代に至るまで多くのイギリスの著名人達を出している、現エウロパ総統であるギルフォードもこの学校出身である。
「そうだけれど」
「そこでバーベキュー食ったらか」
「そこでは何でもパスタパーティーらしいけれど」
「パスタ茹でて皆で食ったんだな」
「そうしたらね」 
 これがというのだ。
「滅茶苦茶怒って」
「暴動か」
「それ寸前になったんだな」
「それ怒り過ぎだろ」
「由緒正しい学校で何をするかって」
「パスタ茹でたらか」
「許可得てもね」
 それでもというのだ。
「物凄く怒って」
「本当に怒る方がおかしいな」
「そうだよね」
「というかイートン抗ってオックスフォードもそうだけれどな」
 洪童はその学校のことを聞いてこう言った。
「ウィンザーの陽気な女房達の国だよな」
「そう、イギリスだよ」
「そうだよな」
「あそこ色々習わしあるんだよね」
「そうなんだな」
「制服で監督生とか色々あってね」
 独自の制度がというのだ。
「これが」
「監督生?」
「生徒会長みたいなものだよ」
「そういうのか」
「あと他にも色々あるみたいだよ」
「また色々かよ」
「全寮制だから」
 この為にというのだ。
「寮を監督する先生もいるし」
「寮長だよな」
「そうした立場の先生もいてね」
 マルコはさらに話した。
「制服は燕尾服で」
「洒落てるな」
「それで成績優秀だとガウンが羽織れるんだ」
「成績次第でか」
「王の学徒って言われて」
 その呼名でというのだ。
「エリートの意識で最優秀だと」
「どうなるんだ?」
「ボタンは銀色で」
「本当に色々あるな」
「それでね」
 洪童に話した。
「連合の学校とはかなり違うよ」
「それは俺もわかった」
 洪童にしてもだ。 
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