| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百四十三話 近代兵器に対してその三

「この二つや」
「ほなこの二つを重点的に使って」
「そのうえでな」
「空船も攻撃していって」
「敵の一番の武器を封じるか」
「そうたい、アメリカ軍最大の武器は航空機たい」
 近代兵器の中でもとだ、美鈴は大蛇にも話した。
「大砲や戦車も脅威たいが」
「しかしやな」
「一番の脅威は」
「何といっても」
「そっちやな」
「航空機やな」
 この兵器だと言うのだ。
「やっぱり」
「星のモンの力には劣るが」
「それもかなり」
「脅威であることには変わりない」
「それでやな」
「そうたい、まずは航空機ば何とかせんと」
 まさにとだ、美鈴は大蛇にもテレパシーで話した。
「どうにもならんとよ」
「そやからやな」
「ここは千歳ちゃんにも風水の術を使ってもらって」
「それで攻めてく」
「空港や空母も攻めて」
「そうしてくな」
「重点的にたい、うち等が起きた世界でも」
 美鈴はこちらの世界のことも話した。
「ドイツ軍はまずはとよ」
「敵の航空機を何とかした」
「最初に攻めた」
「そうしたんやな」
「敵の空港やまだ陸地におる航空機ば攻撃して」
 ドイツ軍の電撃戦である、第二次世界大戦当初ドイツ軍はまずは敵を砲撃と航空機で敵の陣地や空港を攻撃しその後で戦車や装甲車を突撃させたのだ。そうして大戦初期の快進撃を行ったのは戦史にある通りだ。
「敵の空の戦力ば無効化したとよ」
「今回はもう敵の航空機は空におる」
「それでもやな」
「真っ先に叩くのは同じやな」
「このことは」
「そうたい、そうして敵の戦力ば叩くとよ」
 こう言ってだった。
 美鈴は千歳や大蛇そして他の戦力をまずは航空機へ向けた、そのうえで。 
 アメリカ軍を攻める策を立てていた、その中でだった。
 幸田は中里が一騎打ちに出た今彼に代わって綾乃を助けて日本軍の指揮にあたっていた、その中でだった。
 敵兵達を見てこう言った。
「やっぱり自動小銃がな」
「強いね」
「ああ、射程は長くて」
 アメリカ軍のそれはとだ、幸田は麻友に話した。
「しかも撃つのは一発じゃねえ」
「続けて何発も撃って来るからね」
「これは強いぜ」
「銃の質が違い過ぎるね」
「こっちの銃はな」
 日本軍のそれはというのだ。
「本当にな」
「性能は全く落ちるからね」
「ああ、しかも連中の銃の数は」
 アメリカ軍のそれはというと。
「こっちと全く違うからな」
「サーベルとか術使う兵もいるけれど」
「戦士とか闘士とかの奴もな」 
 無論格闘家もいる、だが兎角銃の数がなのだ。
「多いからな」
「だからだね」
「ああ、かなり厄介だな」
「銃をあそこまで持ってるのがね」
「こっちの世界でもアメリカだな」
「本当にそうだね」
「けれどこっちの世界じゃ銃は強くてもな」
 それでもなのだ。
「他の武器も強いからな」
「槍とか弓矢だってね」
「その自動小銃にもな」
 今話しているこの武器とも、というのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧