八条学園騒動記
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第五百七十三話 舞台のトラブルその十二
「そんな奴がな」
「教師をやってるんですね」
「そうなんだよ、世の中はな」
「酷い話ですね」
「俺この話聞いてからだよ」
「学校の先生がお嫌いですか」
「心底な」
ただ嫌いなだけでなくというのだ。
「ヤクザ以下の連中の溜まり場だってな」
「ヤクザ屋さん以下って」
「だってよ、ヤクザ屋さんはいつも警戒されてるだろ」
今度はマルコに話した。
「悪事するってな」
「思われてるからね」
「だからヤクザ屋さんはいつも周囲から警戒されててな」
それでというのだ。
「何かしたら捕まるからな」
「いつもそうなるね」
「けれど教師は違うだろ」
「連合じゃ洪童みたいに思う人が多いにしても」
「反社会勢力に属していないからな」
そこがヤクザ者と違うというのだ。
「だからな」
「警戒されていなくて」
「しかも学校っていう狭い世界でやらかすんで」
「悪事がばれにくい」
「だからな」
「ヤクザ屋さんより酷いんだ」
「俺はそう思ってるんだよ」
洪童はマルコに自分の考え、学校の教師に対するそれを話した。
「本当にな」
「かなり厳しい見方だね」
「その教師の話聞いてな」
「リアル暴力教師を」
「それでだよ」
まさにというのだ。
「そうした訳でな」
「先生嫌いなんだ」
「警戒してるよ、いい人もいることはわかってるけれどな」
「基本はだね」
「嫌いだよ」
洪童は本音を隠さず述べた。
「この学校には嫌いな先生いないけれどな」
「基本はだね」
「そうなんだよ」
つまり嫌いだというのだ。
「心底な」
「心底って」
「そこまで嫌いなんだよ、威張ってるしな」
「そうした先生は確かに多いね」
マルコもそれはと答えた。
「ふんどり返っていてね」
「それも教えるの下手だったり暴力振るう奴程な」
「特に暴力教師はそうだね」
「さっき話した奴なんてな」
「懲戒免職になった暴力教師だね」
「自分は丸坊主にしなかったな」
まさにそうした暴力教師はというのだ。
「部活の生徒いつも虐待してるから凄い怯えられてて挨拶もされてたけれどな」
「力による服従だね」
「それでその生徒の横ふんぞり返って通ってウッス、って小声だぜ」
「もう何様だね」
「そうした風だからな」
それでというのだ。
「どれだけ偉そうかわかるだろ」
「傲慢の一言だね」
「歩き方は肩思い切りゆすってな」
洪童は実際にそうした歩き方をしてみせた、言う通り肩を思い切りゆすってふんぞり返ってのそれをだ。
そしてだ、彼はこうも言ったのだった。
「ヤクザ屋さんみたいにな」
「その歩き方実際にそうだね」
「ヤクザ屋さんの歩き方だろ」
「そのままだね」
「だから俺も言うんだよ」
「学校の先生はヤクザ屋さんと変わらない」
「それどころか捕まらないからな」
悪事を働いてもというのだ。
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