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八条学園騒動記

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第五百七十三話 舞台のトラブルその七

「それで大昔のご先祖様は」
「実はだね」
「はい、もう血は」
 これはというと。
「つながっていないかもですが」
「一応そういうことにしてだね」
「お話させてもらいます、それで騎馬民族でしたが」
 その古代アッシリア人はというのだ。
「滅茶苦茶強かったんですよ」
「当時最強だったんだよね」
「馬に乗って弓を使っていて」
 即ち弓騎兵だ、騎兵の機動力に弓矢の長射程を併せ持ったモンゴル帝国まで続く最強の組み合わせであった。
「それで、です」
「強かったね」
「鎧も質がよくて」
「それでアッシリア軍は強くて」
「それで有名でしたが」
 それがというのだ。
「今ではです」
「大してなんだ」
「今は宇宙の時代ですし」
 宇宙を行き来する軍艦に乗って戦う、そうした時代になってというのだ。
「馬に乗って弓矢を使うこともないです」
「そのこともあってだね」
「しかも連合の中にいますから」
 平和で戦争のことをあまり考えない国のというのだ。
「もう軍隊もです」
「大して有名でなくて」
「アッシリア軍も大して訓練はしていないです」
 連合の他の国の軍隊と同じだった。
「そうしています」
「成程ね」
「その辺り何処も同じだな」
 洪童も言った。
「連合は」
「そうですよね」
「それでキリバス軍も」
「大してか」
「強くないと思いますけれどね」
 その実はというのだ。
「やっぱり」
「そうだよな」
「それでもそう言ってまして」
 演劇部の顧問の先生はというのだ。
「キリバス軍みたいにです」
「しっかりとか」
「していろと」
「成程な」
「まあとにかくです」
「演劇部はしっかりしているか」
「ですから任せて下さい」
 部員は洪童に笑顔で話した。
「劇場のことは」
「全部か」
「ここは僕達のホームグラウンドですからね」
「本拠地だからか」
「本拠地で負け超すチームなんて」
 今度はスポーツで例えた。
「ないですしね」
「まあ普通はな」 
 洪童もそれはと頷いた。
「かなり弱いチームでもな」
「ないですよね」
「流石にな」
「本拠地は何でも知っていて」
 そしてというのだ。
「遠征でもないしな」
「そこで寝起きしている様なものですね」
「そんなところで負け越すとかな」
「もうないですよ」
 それこそというのだ。
「相当弱くないと」
「ないからな」
「そうですよね」
「巨人位か」 
 日本のプロ野球チームの名前が出た。 
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