夢幻水滸伝
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第百四十二話 アメリカ軍の総攻撃その四
「鎧みたいな鱗や殻持ってる獣やモンスターでもそやろ」
「はい、圧倒的な攻撃を浴びせれば」
「属性を衝く方法もありますが」
「例え全属性への極めて強い耐性を持っていても」
「それでもですね」
「例え百の防御力を持っていても」
「攻撃が百を超えていれば」
どうなるかとだ、兵達も話した。
「防ぎきれません」
「如何な鎧もその防御力以上の攻撃は防げません」
「どうしても」
「そういうことや、それでや」
中里はさらに話した。
「アメリカ軍の総攻撃はな」
「棟梁の防御力を以てしても」
「それでもですね」
「凌ぎきれない」
「それだけのものですか」
「そして棟梁がやられたな」
その時はどうかもだ、中里は話した。
「負けや」
「はい、総大将が討ち取られますと」
「戦は終わりです」
「ですから棟梁が敗れれば」
「その時は」
「最強の戦力であり総大将を討ち取る」
まさにとだ、中里は言った。
「合理的や、そこまで考えるとな」
「まさにですね」
「我等としては」
「どうしても」
「この時にどうするか」
「それがこれからですね」
「そや、この戦はな」
兵達にさらに話すのだった。
「最初に敵から総攻撃がある」
「それですね」
「今から来ますね」
「我々はその攻撃に対してどうするか」
「それが問題ですね」
「その問題への答えはな」
まさにと言うのだった。
「もう出てる」
「それならですね」
「我々はこれよりですね」
「それに従い」
「そして攻めるのですね」
「そや、さっき言うたな」
中里は陣笠に具足や脚絆を身に着けその手には銃や長槍を持っているその彼等に対して言った。勿論彼自身も神具で武装している。
「絶対の存在はない」
「例えそのアメリカ軍でも」
「連中が如何に強くても」
「それでもですね」
「絶対ではないですね」
「戦の仕方自体で勝てるしや」
それにと言うのだった。
「その仕方はもう見極めてる」
「ならですね」
「勝つのは我々ですね」
「そうですね」
「そや、絶対に勝つ」
まさにと言うのだった。
「そやからな」
「この度の戦も」
「全力で戦って勝つ」
「そうしますね」
「そや、やったるで」
こう言ってだった、中里は。
右手に童子切、左手に千鳥を出した。そのうえでだった。
アメリカ軍を見据えた、何時何が起こっても対応出来る様に身構えてもいた。
対するアメリカ軍は中里が話していた通りに総攻撃に移ろうとしていた、トウェインもメルヴィルも今は。
時を待っていた、既に航空機は離陸し上空で編隊を組んでいて砲という砲も射程を定めている。兵達も構えを取っている。
その全軍を見てだった、メルヴィルは言った。彼も既に神具を出しておりサンダーバードに乗っている。
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