夢幻水滸伝
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第百四十二話 アメリカ軍の総攻撃その三
「しっかり把握する」
「戦の第一歩やな」
「情報収集で以てな」
「それで僕等も今アメリカ軍のことはわかってる」
「そして戦術もな」
「全部わかってるな」
「ああ、そしてこっちのこともわかってる」
中里は日本軍の話もした。
「それでや」
「ここはやな」
「勝てる」
確実にという言葉だった。
「敵を知り己を知ればな」
「百戦危うからずやな」
「そういうことや、もう敵の動きもそれぞれの場所もわかってる」
「星のモンのな」
「それやったら戦の仕方もな」
それもというのだ。
「ちゃんと出来る」
「ああ、これからな」
「攻めるで」
「そうするな」
「綾乃ちゃんを攻めるのはええ」
このこと自体はとだ、芥川は不敵な笑みで以て述べた。
「日本最大の戦力であり棟梁やからな」
「ああ、しかしやな」
「それでもや」
「それがわかるとやな」
「ほんまにな」
それでというのだ。
「やりやすい」
「こっちとしてはな」
「ほな勝つで」
「これからな、ほな全軍ええな」
中里は軍を預かる者として指示を出した。
「これからや」
「はい、攻めますね」
「アメリカ軍を」
「そうしますね」
「そや、敵は全軍でな」
アメリカ軍のそれで以てというのだ。
「綾乃ちゃんに総攻撃を仕掛ける」
「あの装備の大軍での総攻撃ですと」
「流石の棟梁もです」
「只では済みませんね」
「それこそ」
「一撃で倒されるかも知れん」
それこそとだ、中里は兵達に話した。
「それこそな」
「流石にですね」
「棟梁といえど」
「三百二十万の近代装備の軍隊にです」
「二十二人の星の方々からの総攻撃を受ければ」
「その時はですね」
「もたないかも知れないですね」
兵達も口々に言った。
「そうなっては」
「流石に」
「アメリカ軍はまさに棟梁を攻めて」
「そうして勝つつもりなのですね」
「そや、僕等星のモンも無敵やない」
このこともだ、中里は兵達に話した。
「幾ら強うてもな」
「大軍で一斉に攻めれば」
「そして星の方々も加われば」
「それで、ですね」
「敗れるのですね」
「この世に無敵の存在とかない」
中里はこのことは断言した。
「それでや」
「棟梁もですね」
「流石にそれだけの攻撃を受ければ」
「その時はですね」
「敗れる、一撃で終わりやろ」
如何に綾乃が神具に護られていて自身も術でかなりの防御力を持っていてもというのだ。
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