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八条学園騒動記

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第五百七十二話 アイスのことその四

「別にです」
「いらないの」
「特に」
「そうなの」
「はい、ですから」
 アイスの売り上げもというのだ。
「気にされないで下さい」
「それじゃあ」
「アイスは当家が出します」
「そうしてくれるのね」
「お二人が納得出来ないというなら」
 そう言うのならというのだ。
「それなら」
「悪いわね」
「いえ、全く」
 やはりセーラは落ち着いた声で話した。
「そうは」
「そうなの」
「これ位は」
「そうなのね」
「ううん、じゃあね」
 それならとだ、レミも言った。
「そういうことで」
「やっていきましょう」
「これでメニューは整ったわね」
「そうね、これでね」
 まさにとだ、七海はレミのその言葉に頷いた。
「食べる方も」
「整ったわ。じゃあお店をセットして」
「文化祭がはじまったら」
「もうね」
「後はちゃんと経営をする」
「それでいけるわね」
「うん、まさかあの二人にそんな才能があるとか思わなかったけれど」
 ネロはテンボとジャッキーの話もした。
「これでお料理も万全になったし」
「もうね」
「何も心配いらないね」
「紅茶やコーヒーもあるし」
「後はちゃんとした経営だけれど」
「接客でしたら」
 セーラの後ろに今も控えているラメダスが言ってきた、勿論ベッキーも一緒である。二人は今もセーラの後ろにいるのだ。
「お任せを」
「あっ、二人がいたんだ」
「ラメダスさんとベッキーさんが」
「それじゃあ」
「もうそちらも」
「お嬢様のクラスですから」
 ラメダスは微笑んで答えた。
「喜んで」
「働いてくれるんだ」
「はい」
 まさにという返事だった。
「そうさせて頂きます」
「それじゃあね」
「皆さんにはです」
 今度はベッキーが話した。
「接客の仕方をお話します」
「そうしてくれるんだね」
「はい」
 喜んでという言葉だった。
「そうさせて頂きます」
「悪いね」
「いえ、別に」
「悪くないんだ」
「これが私達の務めなので」
 だからだというのだ。
「ラメダスさんも言われましたが」
「セーラのクラスだから」
「そのことなので」
「そうなんだね」
「では」
「これからだね」
「お話させて頂きます」
 そうすると言ってだった。 
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