八条学園騒動記
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第五百七十二話 アイスのことその二
「ちょっと相談があるけれど」
「メニューのことですね」
「あっ、わかったの」
「はい、ふと見えました」
「見えたの」
「レミさんが何を仰りたいか」
「超能力で?」
それでとだ、レミはセーラにまさかという顔で問うた。
「それで?」
「いえ、普通にです」
「普通になの」
「直感で」
「直感って」
「今は超能力も魔術も使っていません」
セーラはレミに微笑んで答えた。
「一切」
「それでもなの」
「はい、直感で」
「セーラって勘もよかったのね」
レミはセーラの話をここまで聞いてしみじみとして思ってそれでその思ったことをそのまま言葉にも出した。
「凄いわね」
「いえ、別に」
「凄いわよ、けれどね」
「けれどとは」
「それなら私達が言いたいこともわかるわね」
「豆乳を使ったお菓子ですね」
「そうそう、それね」
まさにとだ、レミはセーラに右手の人差し指を立たせて前で上下に振ったうえで答えた。その通りだというのだ。
「それをね」
「実はです」
セーラはレミに穏やかな声で答えた。
「あと何がメニューにあればいいのか」
「そのことをなのね」
「今お話していました」
ラメダスそしてベッキーと。というのだ。
「実は」
「そうだったの」
「ですがそこにです」
「私達が来て」
「それで気付きました」
「豆乳を使ったお菓子ね」
「それが足りないと」
まさにというのだ。
「気付きました」
「それじゃあ」
「はい、それではですね」
「そう、豆乳のスイーツは入れるのね」
「そのことは決めましたが」
それでもとだ、セーラはここで微妙な顔になって述べた。
「ですが」
「それでもっていうのね」
「具体的にはどういったスイーツがいいか」
このことがというのだ。
「わかりかねます」
「そのことね」
「はい、どうしたものか」
「ケーキとかシュークリームとか」
七海が右の人差し指を顎に当てて考える顔で述べた。
「そういうの?」
「シュークリームですか」
「そういうの?」
「そうですね」
セーラは七海のその言葉を聞いて言った。
「それならです」
「それでいく?」
「はい、ではです」
セーラは七海の話を受けて決意した顔で述べた。
「豆乳のスイーツはです」
「それはよね」
「シュークリームにしましょう」
それにするというのだ。
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